「咳ぜんそく」は薬の副作用で発症する
風邪に抗生物質は効かない
いわゆる、風邪症状はウイルスを免疫が攻撃することで発症します。その際、日本の病院では抗生物質が処方されます。また、患者も抗生物質を欲しいと思っている人も少なからずいます。
「抗生物質はウイルスには作用しない」ことは、医師も患者も知っています。しかし、不思議にも風邪症状の患者には抗生物質が処方されます。
この構図が一番著明なのは日本です。なぜなら、保険診療が充実していることで、患者も安易に病院にいき、また、医師も薬を出せるシステムがあるからです。
例えば、第一子が風邪のような症状で38℃前半の熱を発症したとしたら、日本の親は、病院へ連れていきます。なぜなら、第一子は子育て経験がないことで不安だからです。
そして、病院では「風邪でしょうね。抗生物質を出しておきましょう」と、お決まりのパターンで薬が処方されます。
大人になってもそのパターンが続く
風邪症状が出たら病院にいって抗生物質をもらう。このパターンを幼少期に植えつけられてしまったことで、大人になっても風邪のような症状で抗生物質に期待し病院へいきます。
安易に抗生物質が処方してもらえるシステムがあることはいいように思われがちですが、そのことで、とても大変なことが起きています。
その大変なこととは、「咳ぜんそく」が急増していることです。
「咳ぜんそく」とは、ひと昔はなかった言葉で、ぜんそくのような咳が続く症状を表して「咳ぜんそく」と呼ぶようになったのです。
つまり、咳ぜんそくは、本当のぜんそく(喘息)ではなく、原因不明の咳が長引いている状態です。
それでは、「咳ぜんそく」が急増している原因はどこにあるのでしょう? その原因の1つに、「風邪症状に処方される抗生物質」があります。
抗生物質に耐性を持った菌が増えている
抗生物質は、体内に存在する細菌類の増殖を抑制する働きがあります。しかし、悪さをする細菌だけではなく体に必要な常在菌まで減らしてしまいます。
さらに、困ったことが起きます。抗生物質で死滅せずに生き残った細菌類の存在です。
細菌類は本来、弱い菌です。しかし、抗生物質に耐性をもった細菌類は強い厄介な菌へと変貌してしまいます。
初秋の温度が下がるときや春先の温度差が大きい季節に、寝冷えや湯冷めをしてしまい体温が下がることがあります。
そのような時、体内では抗生物質に耐性をもった菌類が増殖してきます。
体内では増殖した細菌類を免疫が攻撃することで「風邪のような症状」が出ます。その反応は、正常な免疫反応なのです。
しかし、風邪=抗生物質の習慣をもっている多くの日本人は、「風邪のような症状」がでると抗生物質を服用します。しかし、これらの細菌類は抗生物質に耐性を持った菌類なので、抗生剤では死滅しません。
抗生物質で必要な常在菌が死滅し、死滅してほしい細菌類が生き残るという最悪の状況になります。
生き残った細菌類が毒素を発する
抗生物質に耐性をもった細菌類は、天敵がいないことで悠々と増殖します。耐性をもった細菌類は、毒素を生産します。その毒素を排除しようと「咳」がでるのではないかと推測しています。
インフルエンザウイルスのような強い敵に対しては免疫側も攻撃力を最大限強めることで、高熱が出ます。しかし、そのことで症状は2〜3日で治まります。
一方、耐性を持った細菌類は、元々、弱い細菌類であることで免疫側の攻撃も強くなりません。そのことで、熱も37℃代の微熱程度しか出ず、症状は長引きます。
免疫が攻撃してこないことで耐性を持った細菌類は、毒素を生産し続けます。その毒素を排除しようと「ぜんそくのような咳=咳ぜんそく」を発症するのです。
最近、「咳ぜんそく」が急増しています。その背景に、耐性を持った細菌類の存在があります。その代表がMAC肺炎菌や抗酸菌です。
MAC肺炎菌や抗酸菌は、抗生物質に耐性をもった菌類です。したがって、抗生物質がを処方しても死滅させることは不可能です。
そこで医療側は、1つの抗生物質では効き目がないことで3種の抗生物質を同時に処方するなどの方法を思案しています。しかし、その方法は危険ではないか? という意見があります。
なぜなら、3種の抗生物質に耐性をもってしまった時はどうするのかということです。私は、いくら強い薬を投与しても必ず耐性菌は発生すると思います。
難しいことですが、何か他の方法を選択しないと恐ろしいことになるような気がしてなりません。
自然回帰が必要ではないのか
抗生物質に耐性をもってしまった細菌類を薬で死滅させることは難しいことはお伝えしました。それでは、どのような方法があるのでしょう?
まず、幼少期の風邪症状で安易に抗生物質を服用しないというマインドセットが必要です。難しいのは既に症状が出てしまっている人への対応です。
抗生物質が効かないとなると、どうしたらよいのでしょう?
そうなると、生薬やサプリメントなどで、細菌類の増殖を抑制してくれる可能性のあるものを試すことも選択肢の1つになります。
あと、風邪を引かない体作りです。初秋や春先の気温が安定しない時期は、お風呂に入る・寝冷えを防止するなどの努力が必要です。
また、乾布摩擦でぜんそく症状が軽減すると、先人が説いたように皮膚を刺激することが大切です。
そのことは、副腎と川本療法を参考にしてください。
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