小麦グルテンは、小腸壁の細胞を壊しアレルギーを発症させる
消化された物質は小腸から吸収される
人が食べた食物は、胃や十二指腸で消化された後に小腸から吸収されます。胃や十二指腸はあくまで食品を細かくする臓器であって、栄養を吸収するのは小腸です。
小腸の壁には、消化された食物が体にとって「必要」か「害」になるのかを判断するための、精妙なセンサー(細胞)があります。その小腸壁に存在するセンサー(細胞)が損傷すると、体にとって必要ではない物質までが小腸から吸収されてしまいます。
その小腸壁のセンサー(細胞)を傷つける原因は2つあります。それらをまとめてみます。
@小麦グルテンに含まれるグリアジンというタンパク質:
グルテンはあらゆる小麦加工食品を作る際に使用されます。そのグルテンに含まれる「グリアジン」という物質があります。グリアジンは、小腸の壁(リーキガット)の結合組織を壊す作用があります。壊された小腸壁(リーキガット)の結合組織からは、「招かざる客(アレルゲン)」が侵入してきます。
A小腸に常在しているカンジタ菌:
体内の膣や腸、または喉などの多くの場所に、カンジタ菌は常在し共存しています。カンジタ菌は通常、体には悪影響を及ぼしません。
しかし、カンジタ菌は増え過ぎると、カンジタ菌が分泌する毒素の影響で小腸壁の細胞に傷がついてしまいます。
カンジタ菌が増え過ぎてしまう原因の1つに、お菓子やケーキ、またはパンなどの小麦加工商品に含まれるグルテンという物質が関係します。
上記「@」で述べたように、グルテンとは小麦タンパクです。現代人は小麦グルテンが入っているパンやラーメン、またはクッキーなどを毎日のように摂取します。その結果、カンジタ菌はグルテンをエサにして爆発的に増殖します。
小腸内に増えたカンジタ菌から排出される毒素により、小腸の壁にあるセンサー(細胞)が傷つけられてしまいます。
そのようになると、小腸壁のセンサー(細胞)は精妙な働きができず、人体にとっては不必要な「招かざる客(アレルゲン)」が小腸より侵入してきます。
体からすると、小腸壁から侵入してきた「招かざる客」は異物であり、免疫はそれらに対して攻撃を仕掛けます。それが、アレルギーを発症する原因の1つになります。
アレルギーを引き起こす原因にリーキガット(腸壁漏えい)症候群がある
小麦グルテンを食すことで腸内のカンジタ菌が増殖し、小腸の壁(細胞)が傷つくことはお伝えしました。
上述した原因で、腸壁が傷ついた状態のことをリーキガット症候群(腸壁漏えい症候群)といいます。
健康な小腸壁には精妙なセンサーがあり、そこから不必要な物質(アレルゲン)が侵入してくることはありません。しかし、グルテンやカンジタ菌の影響でリーキガット症候群を発症すると、小腸の壊れた壁からアレルゲンが侵入してきます。
本来、異物が侵入してこない箇所から異物が入ってくると、体内の免疫は驚き、パニックになります。そして、侵入してきた異物に対して過剰な反応をしてしまうことで多くの症状がでます。
特に、アレルギー体質の人の反応は過剰になり、アナフェラキシー・ショックを起こす場合もあります。
主食が小腸の細胞を壊している
日本で「主食」といえば、米、パン、麺類があげられます。その中の、パンや麺類を加工する際の「小麦グルテン」が体の細胞を傷つけていることはとても怖いことです。
体に良くない物の多くは、タバコや酒、またはお菓子などの「嗜好品」です。これらの嗜好品の取り過ぎは、体に良くないという考えが身についているので取り過ぎる人は少ないです。
しかし、小麦加工食品は「主食」と位置づけられているために、家庭はもちろん学校給食や会社の食堂でも出され、それらを毎日のように食べています。
一般的に必須であるといわれている主食が、「小腸壁を傷つけている」可能性があります。このことが、どれほど恐ろしいことか気付いて下さい。
現代人の多くはアレルギー体質です。その症状を治す手立てがないため、病院へいくと症状を抑える薬を処方してくれるだけで、なんら問題解決にはなっていません。
長期間アレルギーが治らない方は、アレルゲン(アレルギーを引き起こす物質)の特定ばかりに目むけるのではなく、「なぜ、アレルギーを発症するのか?」という思考をお持ち下さい。
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