DNA・RNAが傷ついたとき、細胞復元を助ける核酸の役割とは
DNA・RNAを紐解く
私の考える病気とは、人の体内システムが正常に作動しなくなり、「傷ついた細胞が修復できない状態」と考えています。そのシステムの中心に位置するのがDNA・RNAの作用です。
現代社会は、高ストレス社会あり、自律神経の乱れが生じやすいです。その影響で白血球に属する顆粒球の働きが異常になり、自身の正常細胞までも攻撃して細胞が傷ついてしまいます。
また食物汚染、大気汚染などの化学物質が大量に体に入ってきます。このような状況下では、体内に大量の活性酸素が発生して細胞が傷ついてしまいます。
そのような原因で傷ついた細胞修復できるかが「病気になるか、ならないか」の分かれ道になります。
一般的にDAN・RNAが遺伝情報を有し、細胞の修復に関わっていることは知られています。ここで、あらためてDNAとRNAの作用に目をむけたいと思います。。
・名称についてと役割:
@DNAはディオキシリボ核酸のことであり、2重らせん構造の遺伝子のことである。遺伝子とは、人の体の細胞復元の設計図である
ARNAはリボ核酸のことであり、DNAの持つ設計図をコピーし細胞の修復にあたる
・DNA(遺伝子)の場所と大きさ:
DNA(遺伝子)は、細胞修復のために重要な役割を担っています。人の細胞は60兆個あり、その1つ1つに核が存在します。その核の中に「23対46通りの染色体」として高密度に収縮されています。人のDNA(遺伝子)をまっすぐ伸ばして測定したら、約1.5〜2メートルの長さ(情報量)になるといわれています。
DNA・RNAは、細胞の修復・復元を支配している
人の細胞は常に新陳代謝を繰り返しています。驚くことに、1分間で約2億個の細胞がつくりかえられています。ようするに、1日で約3000億個の細胞が、壊れては新たに作られています。例えば、髪の毛は1日に50〜60本が抜けます。その他にも、古くなった皮膚細胞を「垢」として、また爪を伸ばして古い細胞を捨てています。
歯や脳細胞や、肝臓以外の全ての細胞は、驚くほどのスピードで入れ替わっています。また、健康な箇所の細胞は、120歳までは細胞分裂でき、復元できるといわれています。
現代人は細胞分裂スピードが加速している
高ストレス下で生活している現代人は、自律神経の乱れから白血球が過剰になり、細胞に傷がつきやすい環境であることはお伝えしました。
その他にも現代人は、ストレスに対応するために多食・多飲します。また疲れているのも関わらず、週末にはマラソンや競技用の自転車で走ります。その結果、細胞の新陳代謝のスピードは速くなります。
ボディビルダーが筋肉をつける手法は、筋トレにより、現在の筋肉細胞を壊し、新たな筋肉細胞を作らせることで筋肉を大きくします。
このように現代人は、ストレスで細胞が傷つきます。また、それを修復・復元する回数、スピードが速くなります。また自らも細胞に負荷をかけ、細胞を壊すスピードを無理に加速させています。
しかし、細胞の新陳代謝を担うDNA・RNAや、細胞の材料である固有タンパクを合成する肝臓、酵素反応のオーバーユーズなど、体からみればこの状況は大変な負胆になります。
体内の細胞修復は完璧ではありません。細胞分裂回数に比例して、細胞修復にもミスがおこっています。そのミスを修復できない場所が病気になります。
一般的に、病気の治りがはやいとか、自然治癒能力が高いといわれる真意は、細胞を正常に戻す能力が強いというになります。
細胞が傷つくことは遺伝子が傷つくことである
人の細胞の60兆個のうち、1日で約3000億個が新しく作りかえられています。そのうち100万個くらいの細胞が、ガン細胞になっているといわれています。そのガン細胞を白血球が攻撃し消滅させています。しかし、その攻撃の際に白血球は大量の活性酸素を使います。その作用により、正常な細胞にまで傷がつきます。
細胞が傷つくということは、細胞内のDNA(遺伝子)が傷ついたともいえます。
繰り返しますが、皮膚や骨に怪我を負った場合、一般的には皮膚や骨が傷んだと多くの人が思っています。しかし、実際には皮膚や骨の「細胞に傷がついた」ということです。細胞に傷がついたということは細胞内の核(遺伝子)にも傷がついたということです。
細胞を修復・復元する中心的存在はDNAであり、その補佐はRNAです。しかし、そのキーマンが傷ついてしまうと、細胞修復・復元のための情報を流せなくなります。
そうなると、体内にいくら細胞修復のための「材料」や「有能な酵素反応」、または、神経伝達網を備えていても、修復情報がこないと宝の持ち腐れとなります。
第7の栄養素、核酸が遺伝子を修復する
一般的に、子供は自然治癒能力が高いといわれています。その能力とは、細胞を正常に治す力です。子供は、ストレスや細胞が傷つく要因が大人よりも少ないという特徴があります。多くの要因の中で、最も注目すべき点は、子供の肝臓で豊富に作られる核酸の存在です。
細胞が活性酸素や怪我などで傷ついた場合、その傷ついた遺伝子の修復をしている物質が核酸です。核酸は、二十歳までは自身の肝臓で豊富に合成されます。しかし、二十歳を過ぎると体内での合成能力は低下していきます。
しかし、それに反比例して、大人社会は細胞が傷つく環境が多くあります。細胞(遺伝子)に傷がつき、それを修復・復元する機会も増えます。しかし、その遺伝子の修復を担う核酸の合成能力は低下の一途です。そのように年を重ね核酸が体内で生産されなくなった状態を「老化」と呼ぶ人もいます。
そのことから考えると、食事から核酸を多く摂取しないといけません。なぜなら、核酸は傷ついた遺伝子を修復してくれる物質だからです。
では、核酸がどのような食事に多く含まれているのかというと、鳥や豚の肝臓や魚の白子部分に多く含まれています。しかし、そのような食物を毎日食べることは不可能です。核酸は、現代人が最も摂取できていない栄養素の1つといえます。
現代病はアレルギー疾患を筆頭に、免疫が異常になることからおこる自己免疫疾患が急増しています。その際に、白血球の攻撃により、正常細胞にまで傷がつきます。また、細胞が傷つくということは細胞内の「核(遺伝子)」に傷がついたということになります。
傷ついた細胞を修復する機能は、体は多く備えていますが、傷ついた遺伝子を修復するのは核酸以外に多くはありません。
したがって、遺伝子修復の材料ある核酸を多く含む食品を、日頃から摂取する努力が必要となります。
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