3つある「エネルギー源」が弱い:糖質を代謝できない
人は細胞でエネルギーを生産する方法を3つ持っている
人には車のようなエンジンやバッテリーはありません。しかし、人は思考したり動いたりしています。
どのような仕組みで人は思考し動いているのでしょうか? それは、細胞(ミトコンドリア)でエネルギーを生産しているからです。
人が細胞(ミトコンドリア)でエネルギーを生産する方法は大きく3つあると私は考えています。
@食べた食材を分解・吸収・代謝してエネルギーを生産する方法(酸素も必要)
A糖を代謝してエネルギーを生産する方法
B「@・A」を用いず各種ホルモンを生産・利用してエネルギーを生産する方法
起立性調節障害を患っている子どもは、上記の@〜Bの機能のうち2つ以上の機能が弱い傾向にあります。
前ページでは「@」の「消化器官が弱いことと起立性調節障害の関係」を紹介しました。
このページでは「A」の「糖の代謝が弱い」ことでエネルギー生産ができず起立性調節障害を発症する理由をまとめます。
「うどんと丼ぶり」で元気な人のメカニズム
身体が弱い人ほど、新鮮な食材や無添加、自然栽培などをチョイスします。しかし、努力の甲斐なく不調の人が多くいます。
一方、「うどんと丼ぶり」「ラーメンに焼き飯」という炭水化物に炭水化物という、いわゆる糖質中心の食事で元気な人がいます。また、そのようなタイプは野菜や果物の摂取量はとても少ないのに元気です。
その人達の身体はどうなっているのでしょうか? そのことをまとめます。
@炭水化物(糖質)を過剰に摂取しても、それを代謝する能力が先天的に強い
A糖が代謝できると効率の良いエネルギーが獲得できるので元気に動くことができる
B糖質を代謝しエネルギー生産できることで野菜や果物などの栄養素に依存しない
上記したように、糖を代謝できる能力が「元気か元気がでないか」の分かれ道になっているのです。
起立性調節障害の子どもの多くは糖を代謝できない
糖を代謝できるかできないかの違いは、遺伝的な原因と後天的な原因があります。
遺伝的な原因とは、家族や親せきに糖代謝異常(糖尿病)の方がおられるかどうかです。一方、後天的な原因とは、一時期、糖質の過剰摂取により糖代謝に必要な物質量が減少したことがあります。
また、遺伝的な原因と後天的な原因が合わさっている場合も少なくありません。
それでは、糖代謝に関わる物質とはどのようなものなのか? それは「5−アミノ・レブリン酸」という物質です。
5―アミノレブリン酸は36億年前の原始の地球に生命体と共に誕生し、動物や植物などの生命体に宿っている物質です。
加齢や何らかの原因で「5−アミノレブリン酸」が不足するとエネルギー生産が落ちます。
エネルギーを生産する際に不可欠な物質が「糖」です。糖を代謝できないとエネルギー生産力が低下し、いわゆる「元気がない状態」となります。
つまり、エネルギー生産がうまくいっていない背景に「糖」を代謝する能力が低いことがあります。
糖代謝の能力が低い原因の1つに、「5−アミノレブリン酸」が少ないことがあります。
「5−アミノレブリン酸」が少ない理由の1つに、遺伝の関与が疑われます。なぜなら、糖尿病を発症した人の親族に糖尿病患者さんが多いからです。
したがって、「5−アミノレブリン酸」をサプリメントで摂取することで糖代謝が活性し、エネルギーに満ちた元気な体になることが推測されます。そのことで、糖代謝が正常になり糖尿病の改善にも望みが出てきます。
糖を代謝できないとエネルギーの生産能力は低下し元気がでにくい状態になります。特に、脳は糖質を必要としますが、脳へ糖エネルギーが不足することで、集中力が欠けたりイライラが抑えられなくなったりします。
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