?皮膚と脳と副腎との関係を理解する

 

副腎が弱ると「自分力が低下する」


現在はストレス社会です。その影響で競争原理に巻き込まれ、常に結果を追い求めて生活しています。しかし、すべての人が上手くいくわけではなく、受験に失敗したり、仕事で結果が出せなかったりします。また、競争中に身体を壊す人もいます。

 

思うようにいかなくて元気がない状態を「自分力が低下」したと私は表現しています。その「自分力が低下」する原因は「副腎が疲弊したことである」ともお伝えしています。

 

「自分力が低下」すると、自分自身を守ろうとします。なぜなら、自分が弱っているからです。

 

自分を守ろうとする際、まず、外から侵入してくる敵を体内にいれないように、皮膚感覚・粘膜・臭覚・聴覚・気配などを感じる感覚器官が過敏になります。

 

そのことで、蕁麻疹(じんましん)を発症したり、臭いや音に敏感になったりします。また、この人はイヤ、このホテルの部屋は何かイヤといったように気配にも敏感になります。

 

つまり「自分力が低下」すると、花粉や埃(ほこり)なども敵と認識してしいます。また、お線香などの匂いでも咳が止まらくなったり、新鮮な魚介類やある種の果物でさえも敵と認識してしまい、排除しようとします。

 

現代人の多くはレルギー体質です。その背景に、自分力が低下したことで本来は悪さをしないはずの物に対しても、「敵だ!」と認識してしまうことが関係しています。

 

 

感覚器官が感じとった「イヤな情報」が脳に伝わる


皮膚などの感覚器官がイヤな情報を感じると、人は「ドキッ」とします。その「ドキッ」情報が脳に伝わります。

 

「自分力が低下」した人の脳には、「ドキッ」情報が大量に届いてしまいます。その「ドキッ」情報を受け取った視床下部は下垂体に「何とかしろ!」と命令を出します。その指示を受け、下垂体は副腎へ「ホルモンを生産しなさい」と命令をだします。

 

下垂体から命令を受け取った副腎は、真摯に働きます。ドキッとするたびに、視床下部→下垂体ルートから副腎に命令がくることで、まじめな副腎はホルモンの生産に追われ疲れ果ててしまいます。

 

ここで、気付いてほしいことは、副腎が弱る理由は、「視床下部→下垂体ルートの命令過多が原因である」ということです。

 

 

なぜ、副腎にホルモン生産を強要するのか?


分子整合栄養医学などのグループは、副腎ホルモンの生産量が低い場合、ACTH(視床下部からの命令ホルモン)を含む、副腎ホルモンを生産させるサプリメントを提案します。

 

その種のサプリメントや薬剤を使用すると、当然ながら一時的には元気になります。しかし、先ほど上述したように副腎が疲弊している理由は「視床下部→下垂体ルートの命令過多」だったはずです。

 

それにも関わらず、サプリメントや薬剤で「視床下部→下垂体ルートの命令」を促していることに疑問を感じてほしいものです。

 

また、上記のサプリメントや薬剤で結果が出ない場合、コルチゾールなどのステロイド系ホルモンを提案し服用させる場合があります。そうなると、外部から合成ステロイド系ホルモンが入ってくることで、副腎は「自分が生産しなくていいんだ」と生産を止めてしまいます。

 

 

皮膚などの感覚器官が過敏になっていることが原因である


冒頭にお伝えしたように、「自分力が低下=副腎が弱った」と説明しました。そして、そのような状況下では、皮膚をはじめとする感覚器官が過敏になり、「ドキッ」情報が脳に伝わることもお伝えしました。

 

さらに、その「ドキッ」情報を受けた視床下部は下垂体に命令を出し、副腎がホルモン生産し過ぎてしまうメカニズムもお伝えしました。

 

そのことから考えると、副腎を休ませるべきではないかとおもいませんか? 

 

急性肝炎になった時は、栄養を摂って休養します。また、急性膵炎の場合も絶食し点滴するのは膵臓を休ませるためです。そのように内臓機能が弱った際にとる処置は、基本は休ませることです。

 

それでは、どのようにしたら副腎でのホルモン生産回数を減らしていけるのでしょうか?

 

皮膚をはじめ感覚器官→「ドキッ」情報→視床下部→下垂体ルート→副腎 この一連のルートが過敏なことで副腎が疲弊しているので、まずはこのルート最初の出発(スタート)である皮膚をはじめとする感覚器官が重要なのです。

 

乾布摩擦で喘息(ぜんそく)が治る


私は約25年前に副腎の重要性に気付き、副腎機能を回復させる施術を約、延べ7万人の患者さんに施してきました。その経験から、副腎は働きすぎであり、副腎は休ませることが大切であると考えています。

 

そのためのノウハウを構築してきました。そのノウハウの中心に位置するのは「皮膚刺激」です。

 

先人も「還付摩擦で喘息(ぜんそく)が治る」ということを述べておられます。その意図は、皮膚を刺激することで、敏感になっている皮膚を「手なずける」ことが重要ということです。

 

自分力が低下した場合、皮膚をはじめとする感覚器官が敏感になります。その皮膚に対し手で施術したり、温ためた器具で指圧することで皮膚を手なづけていきます。

 

その地道なことで、皮膚は次第に正常な感覚を取り戻してきます。そして、皮膚の敏感さが落ち着くと、それに引き続いて匂いや音などの感覚器官の過剰も落ち着いてきます。

 

副腎機能低下を回復させるには? その方法は意外にも「皮膚を手なずける」という地道なことがとても重要だということを認識してください。

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