「怒り」と副腎疲労症候群の関係

 女性と副腎疲労の関係
女性が副腎を疲弊させてしまう理由に、「怒る」ことがあります。

 

女性は男性に比べ「怒る回数」が圧倒的に多いです。なぜ怒ることで副腎を疲弊させてしまうかというと、怒るたびに副腎ではホルモンが合成されるからです。

 

 「瞬間湯沸かし器」の性格は副腎が疲弊する
副腎はホルモンを合成する器官ですが、ホルモンを合成し過ぎることで疲弊します。特に、急にホルモンを合成しないといけない状態が続くと、副腎の疲弊度は高まります。

 

マラソン選手が42キロを走ることが出来るのは、一定のペースを守って走るからです。もし、マラソンのレース中に、ダッシュしたりゆっくり走ったりすると42キロを完走することは難しくなります。

 

副腎でのホルモン合成法もマラソン選手のように、一定のペースでホルモンを造ることに適しています。しかし、人がケガをしたり激怒したりすると副腎では急激にホルモンを造らねばなりません。

 

そのような状態のことを「アドレナル・ラッシュ」といいます。

 

つまり、アドレナリンを即座に必要とする状態のことを「アドレナル・ラッシュ」と表するのです。この「アドレナル・ラッシュ」の状態を繰り返すと副腎疲労は加速します。

 

古い例えですが、急にキレて怒る人のことを「瞬間湯沸かし器みたいな人」と表します。特に女性は「瞬間湯沸かし器」のように性格が急変し、怒る人が多いです。

 

また女性の怒りは男性よりも継続し、原因を理詰めで問いてきます。その答えに納得がいかないと、さらに怒り「アドレナル・ラッシュ」状態を繰り返します。

 

急に怒る、いわゆる「アドレナル・ラッシュ」の状態のときは、副腎は一気に大量のホルモンを合成しますが、上記したマラソン同様に、一定のペースでホルモンを合成するのが副腎本来の働きです。

 

したがって、急にホルモンを合成する「アドレナル・ラッシュ」の状態は副腎にとって、つらい環境といえます。

 

女性が男性よりも怒りやすいことはお伝えしましたが、その背景に生理(女性ホルモン)の存在があります。

 

このことには、副腎疲労症候群と女性ホルモンの関係に詳しく述べているので参考にしてください。

 

 現代人は毎日、「アドレナル・ラッシュ」の状態である
現代人は毎日、仕事や子育て、または趣味においても全力を尽くします。物事に真摯に向き合うと、必ず人の感情に「怒り」が生じます。

 

「怒り」とは、あることに真剣に取り組んでいることで発生するともいえます。

 

例えば、女性は「子供のしつけ」において真摯に向き合い、将来のことも視野にいれて考えていることで子供を怒ります。また働いている人は仕事に真剣に取り組むことで「怒り」が生じます。

 

つまり、五欲煩悩を達成しようと一生懸命に生活を送っている反面と、副腎では「アドレナル・ラッシュ状態」になる回数が増えてしまうのです。

 

 糖質が「アドレナル・ラッシュ」を誘発する
意外な時にも「アドレナル・ラッシュ」は起きています。その時とは、低血糖に陥った時です。

 

糖質(炭水化物も含む)を食べた後は血糖値が急上昇します。その状態を回避しようとインスリン反応が高まり、高くなった血液中の糖を処理します。そのことで今度は、血液中の糖が一気に低下(低血糖)します。

 

低血糖時は俊敏に動けなかったり、思考がままならなかったりします。つまり哺乳類にとって、低血糖時は生命危機ともいえます。その結果、副腎はその危機を回避しよいうと、急いでホルモンを合成します。

 

上記した流れで、低血糖時は「アドレナル・ラッシュ」の状態になります。一般的な人の食事パターンは、朝・10時半・12時過ぎ・16時・17時・就寝前と1日に約6回、食事や間食を摂ります。

 

その食材に多く含まれているのが、「糖質」です。つまり、6回糖質を摂るということは、毎食後の1〜3時間後には低血糖状態になっているのです。

 

1日に6回起こる低血糖状態を回避しようと副腎は急いでホルモンを合成します。つまり、毎食後「アドレナル・ラッシュ」の状態であるといえます。

 

 アレルゲンが「アドレナル・ラッシュ」を誘発する
副腎で造られるホルモンは、生命の危機に面した時に増発されます。

 

アレルギーをもっている方は、アレルゲンが体内に侵入してきた際、生命の危機を感じそれらを排除しようとします。その際に、副腎では大量のホルモンが合成され、いわゆる「アドレナル・ラッシュ」の状態になります。

 

したがって、アレルゲンを容易に入れないことが、「アドレナル・ラッシュ」の回数を減らす手立てであり、副腎疲労を軽減する方法になります。

 

しかし、アレルゲンに安易に反応してしまう背景に、副腎が疲弊していることがあるので、副腎の機能を回復させることと、アレルゲンを避けることを平行しておこなう必要があります。

 

 「アドレナル・ラッシュ」の状態を減らしたほうがよい
「アドレナル・ラッシュ」の状態を繰り返すと副腎は疲弊することはお伝えしました。

 

したがって、日常では「アドレナル・ラッシュ」になる回数を、できるだけ減らすことが副腎疲労を軽減する近道といえます。

 

しかし、ストレスの多い現代社会で「アドレナル・ラッシュ」の状態を減らすことは容易ではありません。

 

現代を生きる人にとっては、「アドレナル・ラッシュ」の状態は致し方ないともいえます。そのことで現代人の多くは副腎疲労の状態といって過言ではありません。

 

しかし、全ての人が副腎疲労症候群の症状を発症することはありません。

 

そのことから私は、「ストレスから逃げるのではなくストレスに負けない体や精神を構築するための知識を学び、そのことを実践することで副腎疲労症候群の症状を軽減できる」と患者さんお伝えしています。

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