起立性調節障害が発症しやすい学年
子どもの慢性疲労が急増している
一昔、「子どもは元気で当然」でした。しかし、最近はその常識が崩れはじめています。
小児ガンをはじめ、多種の病気を子どもが罹患するようになりました。その中でも急増している疾患が慢性疲労症候群や起立性調節障害です。
慢性疲労症候群や起立性調節障害は、子どもが朝に起きれず、低血圧・低血糖・頭痛・めまいなどを発症し学校にいけない、また、1日は頑張って登校してもその後は登校できないという症状がでます。
上記した疾患は、病院での検査では判定がつかず「自律神経失調症の中の1つ」というとらえ方をしています。
検査で判定が出ないことで、その疾患に詳しくない医師や学校や親からは「さぼっている」というとらえ方をされています。
しかし、上記した疾患が急激に増えてきたことで、医療従事者や学校、または親も「そのような疾患があると」理解されるようになりました。
起立性調節障害をひも解く
上記したように、最近子どもでも「疲れる」「眼、肩、腰が痛い」「だるさがとれない」など慢性的な疲労を訴えることが増えています。本来は年齢を重ねていくことで内臓や各器官の働きが衰え、若いころのような元気がなくなったと実感するものです。
しかし、内臓や各器官が衰えていないはずの子どもが「疲れがとれない」と訴えるケースが急増していることに不思議さをかんじませんか?
現代では、身体にストレスがかかる要因が数多くあります。その1つに、「競争原理」があります。そのことは後述させて頂きます。
疲れは、運動など体を動かした時だけではなく、日常生活の過密なスケジュールがあります。それをこなそうと頑張り過ぎることでストレスは知らず知らずのうちに内臓や各器官に負担を与えていきます。
また、食材の栄養素の不足や精製炭水化物や酸化油の摂り過ぎなども原因不明の疲労に拍車をかけてきます。
そうした状況が中長期間続くと、いわゆる慢性的に疲れがとれない状態になります。そうなると普段の生活だけでなく、勉強やクラブ活動にも大きく影響を与えます。
最近、ようやく子どもの疲れが溜まる原因や症状などに理解が深まり、その対処法もわかってきています。
そのような「背景」を理解することはとても大切です。したがって、家族が身体の仕組みや対処法を勉強しておく必要があります。家族がその内容を理解することで、子どもの慢性疲労を回復に向かわせてための「必要なこと」がみえてきます。
起立性調整障害とは
起立性調節障害は、自律神経失調症に属します。原因が分かりにくい自律神経失調症をさらに細分化し、病名を付けていくという現代医学の不思議な手法です 。
起立性調節障害は、特に思春期に起こりやすく、男女とも中学2年、高校2年に発症率が高いのも特徴の一つです。また、女子は生理が始まる前後に発症するケースが多いです。
その理由について医療現場では下記のように説明されています。
「思春期は急激な肉体の成長に対して、自律神経系や循環器系の発達が追いつかないために、自律神経系のバランスが崩れてしまうことが大きな原因ではないかと考えられています。」
この説明で述べられている発症理由を読んでも納得できる内容ではありません。また、どのようにして起立性調節障害を治していくのかの治療方針が記されていません。そのことから、起立性調節障害を解放に導く手立てが現代医療には確立されていないことが推測されます。
川本が考える、起立性調整障害が中学2年・高校2年に多く発症する理由
親や祖父母の思いに応えようと、頑張る子供が発症しやすい傾向があるように思います。つまり、勉強や音楽、またはスポーツなど、親や周囲が思い描く理想に応えようと一生懸命に頑張る「まじめタイプ」が発症しやすいということです。
親や周囲の期待に応えようと一生懸命に頑張ってきたが、思ったような結果が伴わないことで精神的に追い詰められます。それでも何とか結果を出そうと継続的に頑張りますが、肉体も限界に達し日常生活に支障がでてきます。
特に起立性調節障害が中学2年・高校2年に多く発症する理由は、中学2年生は高校受験に、また高校2年生は大学受験に向け、模擬試験などで点数がリアルに表示される時期だからです。
つまり、中学2年・高校2年は親や周囲が希望している高校・大学に合格することが難しいと分かってくる時期なのです。
方向転換ができないことが仇(あだ)になる
現代は、職業や大学などは自由に選べる時代です。しかし、日本の一部の階級では世襲(後を継がせたい)への思いが強く残っています。
親は子供に何とか頑張ってほしいと思い、子どももその思いに何とか応えようとします。しかし、すべてが思うように進まない場合があります。その時の子供の精神状態や体の状態を適格に判断し、今まで目標にしてきた道を進むか、または、思い切って方向転換するのかを決めないといけない場合があります。
子どもには大きく分けて2つのタイプがあります。1つは、苦境に立たされた際に頑張れるタイプ(少数)と、もう1つのタイプはその場から逃避してしまうタイプ(多数)です。
起立性調節障害を患った場合は、頑張りたくとも体調が優れず頑張れないことでその場から逃避してしまうケースが大半を占めます。
治療という選択肢がある
起立性調節障害の原因を「家族の問題」や「子どもの精神的な弱さ」にあるということを言われることがあります。もちろん、そのようなことも症状発症の一因であることに異論はありません。
一般的に言われている「子どもの精神的な弱さの原因」の1つに、「副腎や甲状腺で合成されるホルモンの質に問題がある」と私は思っています。
副腎は人が頑張る際にホルモンを合成します。目標に向かって中長期的に頑張ることで、副腎は多くのホルモンを合成しないといけない状況が続きます。そのことでやがて副腎は疲弊し、質の良いホルモンの合成能力が低下します。
また、甲状腺は副腎が弱った際に、それを補佐する役目があります。本来ならば副腎でのホルモン合成能力が低下すると、甲状腺が代わりにホルモンを合成するのですが遺伝的な要素に後天的な要素が加わり、甲状腺が疲弊してホルモン合成能力が低下している人は多いです。
つまり、精神論ばかりに目を向けるのではなく、身体の弱っている箇所を改善方向に導く可能性のある方法を選択肢に加え、それらを実践すべきだと私は思います。
副腎を回復させるには、、、、
副腎は脳からの命令でホルモンを生産します。脳からの命令が過剰になるとホルモンを生産する回数が増え、副腎は疲弊します。
副腎が弱った状態を「自分力が低下」したと私は表現しています。
自分力が弱ると「敵」から自分自身を過剰に守ろうとします 。敵を認知し守るためにはセンサーが必要です。そのセンサーが多く存在している箇所が「皮膚や粘膜」です。
「自分力が低下」すると、皮膚や粘膜の感覚を過敏にし、「敵(異物)」の侵入を阻止しようとします。そのことは悪いことではないのですが、自分力が低下していると「悪さをしない敵(異物)」にまで過剰に反応してしまうのです。
自分力が低下すると第六感をはじめとする感覚器も過敏になります。そうなると、匂い・音・人の言葉・気配・温度変化・電磁波・化学物質などなど、あらゆる刺激に対し過敏に反応してしまいます。
つまり、皮膚や粘膜、または第六感センターが過敏になると「ドキッ」とする回数が増え、その度に脳に「ドキッ」情報が伝わります。
「ドキッ」情報を感知した脳は、生命危機を乗り切るためのホルモンを生産する副腎に指令を出します。
つまり「ドキッ」とする回数が多い人ほど副腎でホルモンが生産され、副腎はオーバーワークになります。
副腎を回復させる方法は、副腎ホルモンの生産回数を減らすことである
内臓を回復させるには休息が基本です。その例を下記にまとめます。
@急性肝炎で入院 3週間栄養素を摂ってゆっくりする
A急性膵炎で入院すれば2週間断食(栄養は点滴で)し消化酵素を出させない
上記のように、内臓機能を回復させるには「休ませる」ことが基本です。
それなのに、副腎疲労の治療には、副腎でホルモンを生産させるためのサプリメントを与えます。不思議ではないですか。
副腎が疲弊しているのだから、基本は副腎を休ませないといけないと私は考えます。
それではどのようにしたら副腎を休息させることができるのでしょう? その答えは、副腎でのホルモンの生産回数を減らすことです。
その方法と意外な箇所へのアプローチで可能になります。その方法とは「皮膚刺激」です。
先人は「寒風摩擦をすれば喘息が治る」と説きました。その意味は皮膚刺激で皮膚の過剰反応を「手なづける」意図があったのですね。
つまり、寒い中硬いタオルで皮膚を刺激することで「皮膚を手名づける」。つまり、皮膚感覚が軽い鈍磨状態になり、簡単な刺激で「反応(ドキッ)」とならないようにという考えなのです。
そのことから、皮膚刺激を自宅で実践し皮膚を手名づけ「ドキッ」としない身体をつくっていくことが必須になります。
専門家の施術を定期的に受けることも大切ですが、自分(家族)で皮膚へのアプローチを増やすことはもっと大切なことです。
上述してきたように、脳は「ドキッ」と情報を感じとるたびに副腎に命令を出してきます。そのことで副腎はホルモンを生産する回数が増え、疲弊してしまいます。
そのサイクルを断ち切らなければ、起立性調節障害の回復は難しいと私は考えています。
自宅でおこなう刺激法を学ぶべきである
自己指圧は、内臓機能を高める・血液循環をあげる・滞留した不要体液を流す・自律神経を整えるなどの効果が期待できます。そして、上述してきたように「皮膚を手名づける」こともできます。
そのように、自己指圧は多くの効果を得ることができます。専門家の施術はせいぜい月に1〜3回ほどです。その回数だけでは皮膚を手名づけることはできません。
したがって、自宅で親(自分)が自己指圧をおこなうのです。
自宅ケアを専門家に教えて頂き、実践してください。やり方が分からない、時間がない、うまくできないなどは理由になりません。子どもの病気は私が治すと決断してください。
親が子に施術することにより、親子の絆を取り戻すきっかっけになります。皆さんも感じているように、子どもとの関係性を良い方向に持っていくにはどうしたらよいのかと?
その「きっかけ」を作ってくれるのが自己指圧です。私が治すと決意し「ハイ、やるよ、温圧」「これが一番だから」と、サラッと言って実践しましょう。
ホルモンの質がカギを握る
脳は、副腎で合成されるホルモンの質の低下を感知すると「質の低下を量で補おうとします」。つまり、脳は多くのホルモン(量)を合成するように副腎に指令を出します。
副腎で合成されるホルモンは元来、少量であるべきなのです。なぜなら副腎で合成されるホルモンは、いわば「毒物」ともいえるからです。つまり、脳に多くのホルモンが到達し過ぎることで脳の精妙なシステムに誤作動が生じるのです。
そのことは、ホルモンが造られ過ぎても体調不良が起こるのページを参考にして頂くと分かるように、ホルモンの過剰生産はとても危険な状況を作りだします。
自己指圧で皮膚を手名づけ、副腎でホルモンを生産する回数を減らす。このことで副腎は必要なときに必要な量のホルモンを生産することができます。
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