季節によって体調が不調になる

 

季節によって体調が不調になる

 

「5月病」「夏バテ」「冬季うつ症状」など、季節によって体調が変化する時期があるのは皆さんも体験したことがあるでしょう。最近は「花粉症の時期」もその一因になってきましたね。

 

このような時期に体調を崩すのは決して偶然ではなく、きちんとした理由があります。それをまとめます。

 

 ・5月病:
入学や就職の時期は4月です。その時は新しい学校や職場に夢(希望)を抱いて登校・出社します。また、皆に自分の良い所をアピールする時期でもあります。
しかし、入学や入社から1カ月が経った5月、抱いていた夢(希望)と現実が違っていたり、人へのアピールで体力(副腎)が疲弊してくる時期になります。

 

そのことで、夢と現実の狭間(はざま)で悩みだします。また、4月に張り切り過ぎたことで体力(副腎)が低下し、5月の連休明けから登校・出社への意欲が低下します。そのことが重なり発症するのが「5月病」であると私は理解しています。

 

5月に頑張り過ぎて副腎が疲弊することが原因で起こる病気に「腰痛」があります。

 

驚くかもしれませんが、整形外科に急性腰痛や慢性腰痛の悪化で来院されるのが一番多いのは「5月」なんですね。

 

春は、急激に運動を開始する時期だからと思っている方もいますが、実は真実は「副腎疲労」が関係しているのです。

 

副腎はストレスに対応するためにホルモンを生産しますが、5月はその回数が急増することで副腎はオーバーワークになりその周りは硬くなります。

 

副腎の位置は腰椎のやや上に位置します。 副腎が疲れるとその周りも硬直状態になります。

 

例えば、結婚式のスピーチや急に緊張する場面で、腰の上のやや外側が痛くなった経験があることでしょう。そういう状態は緊張で副腎がホルモンを急激に生産したことで起こります。

 

そうなると腰の周りも硬くなり、腰痛を引き起こす場合があります。

 

腰痛の1つの原因に、周りの筋肉が緊張し「腰椎と腰椎との間が狭くなり、そこを通る脊髄神経を圧迫」することで発症する腰痛があります。

 

いわゆる、重いものを持っていなくても「ギックリ腰」になるメカニズムを下記にまとめます。

 

副腎が弱る?副腎から腰回りの筋肉が硬直?腰椎と腰椎の間が狭くなる?すき間が狭くなり脊髄神経を圧迫→痛みというメカニズムで発症します。

 

そのことで起こる腰痛をストレス性腰痛といいます。そのストレス性腰痛が一番多く発症する時期は「5月」なのです。

 

 ・夏バテ:
日本の夏は高温で多湿のために食欲が低下する人が多くいます。その理由は、高温・多湿のため肝機能が低下傾向になるからです。そのことで、体力が低下し「夏バテ」を感じるようになります。

 

一方、夏バテがなく食欲が低下しない人がいます。そのタイプは「夏に太りやすい傾向」があり、疲労感や食欲不振などを感じにくい感覚鈍磨(どんま)タイプです。

 

つまりこのタイプは、夏でも食欲は落ちません。しかし、体の消化力は「夏バテタイプ」と同様に低下しています。なぜなら、消化できないことで「夏に太る」ことがその証拠です。

 

夏バテを感じ過ぎるタイプは痩せる傾向があり、夏バテを感じないタイプは太る傾向があります。どちらのタイプも健康体とはいえません。

 

 

 

秋バテ:
最近、言われるようになって(きた:入れる)のが「秋バテ」です。暑い過酷な夏を乗り切った身体、特に内臓は疲れています。そこで秋になり気温が下がり、気持ち的にも「ホッと」してくるのが秋です。
夏を乗り切ったという安堵感で緊張状態から解放されたことで、実際の体の疲れを感じるのが「秋バテ」です。なぜ、最近になってこの「秋バテ」という表現がでてきたのかというと、1つは高齢化社会でお年寄りが特に「秋バテ」を感じるからであることがあります。もう1点は労働環境があります。体を使わず室内で1日中クーラーをつけての労働環境が「秋バテ」に大きく関係していると思います。
 「11月病」って知っていますか?
上述してきた季節病とは別に、私が患者さんお伝えしている「11月病」があります。
 @熱のない喉の腫れ感
 A熱のない空咳
 B熱のない頭痛
 C熱がないのに風邪のような倦怠感
 D鼻水・目の充血
上記したような症状が急激に冷え込んだ際に発症するのが「11月病」です。
 「11月病」をひも解く
体が回復傾向にあっても、なぜか不調になる時期があります。それは花粉症の時期と11月です。この11月の何が体調不良を引き起こすのでしょうか?
ここで「11月病」の正体について解説していきます。11月は急激に温度が下がる時期である(??)今年(2016年)は11月病がひどく表れる年です。なぜなら、9月〜10月の気温が異常に高温だったからです。つまり、初秋に高温状態が続き、急激に11月に冷え込むこと、つまり秋から初冬の温度差が11月病を引き起こすということです。
 特に、アレルギー反応が過剰な方は「11月病」を発症しやすい
気温が急激(に:入れる)下がると、皮膚に存在しているヒスタミンが過剰に反応します。特にアレルギーが(→を)持っている人は、(→の)皮膚に存在しているヒスタミンは、異物に対し何か悪さをしないか、常に目を光らせています。その異物は花粉や化学物質のようないわゆる「物質」に対してだけではなく、寒さ・暑さ・湿度・気圧などの「外部環境」にも敏感になります。
アレルギー反応が強い人は、上記したように急激に温度が下がることで皮膚のヒスタミンが過剰に反応します。その際、一番最初に反応するのが「血管」です。
体が冷えないように、脳は体に血流を上げようとします。その手法は、血管を細くし血液が末端にまで届きやすいようにします。その状況は庭でホースを使って水まきをする時と同じ原理です。ホースの先を握ることで水は遠くまで飛びます。それと同じように血管を細くすることで、血液を末端にまで運ぼうとしています。
ここでアレルギーがある人のヒスタミン反応と血管反応についてまとめます。
 @急激に温度が下がる
 Aヒスタミンが反応し脳に伝わる
 B脳は血管を収縮するように指令を出し血管な(→が)過剰に収縮する
 C収縮した血管に大量の血液が流れ込む
一見、上記したことは「良いことでは」と思われますが、アレルギー反応が強い人は、「血管の収縮率も過剰」なのです。つまり、必要以上に「血管が収縮し過ぎる(」:入れる)のです」(→。)なぜなら、自身の弱い箇所に多くの栄養を送ろうとするからです。
 血管とその中を通過する血液が「ケンカ」する
血管を異常に細くして、そこに大量の血液が流れ込むと血管と血液の間で「強い摩擦」が発生します。血管と血液との間には、「適度な摩擦は必用(→必要)」ですが「過剰な摩擦」がおきると活性酸素を発生させてしまいます。
寒い朝にウオーキングしたら足が痒くなったり、目が充血したり霜焼けもになるのも上記した原理で発症します。つまり、異常に収縮した血管とそこを流れる血液との間に摩擦が生じ「大量の活性酸素」が発生することで患部は充血したり痒くなったりします。
上記した症状以外にも慢性疲労や頭痛なども血管と血液との間で発生する活性酸素が影響していると私は考えています。
 脳は過去に病気になった箇所に血液を送り込む
花粉症の時期に喘息やアトピー性皮膚炎が再発しやすくなります。また「11月」も花粉症の時期同様に持病が再発しやすい時期です。なぜなら、花粉(異物)が侵入してきたり気温が急激に下った際、脳は過去に患ったことのある患部に大量の血液を送り込むからです。
脳は、過去に患ったことのある場所の血管を細くするように命令を出します。そこに大量の血液を送り込むことで患部を修復しようとします。そのことは一見、良いことと思われますが細い血管と流れ込んでくる血液との間で摩擦が起き、大量の活性酸素が発生し、、(:消す)いわゆる持病が再発したかのように感じてしまいます。
 血管が硬くなる原因
上述したことからひも解くと、血管を過剰に収縮させないことと、血管の柔軟性を維持することが大切であることが分かります。
ここでは血管が硬くなる原因について述べていきます。まず、日常生活において血管を傷つけるの(:消す)原因は何があるのでしょうか? 
 ・インスリンホルモンが血管を傷つける:
インスリンホルモンは血糖値の調整をおこなっている生命維持には欠かせないホルモンです。しかし、空腹時にインスリンホルモンが分泌されると血管を痛めてしまうという副作用があります。したがって、空腹時の炭水化物や甘いお菓子類の摂取は控えないといけません。なぜなら、空腹時に炭水化物類を食べることで一気にインスリンホルモンが膵臓から分泌されるからです。
インスリンが血管を傷つけることは、糖尿病患者さんの合併症をみればよくわかります。薬のインスリンホルモンで血糖値を調整している糖尿病患者は脳梗塞・網膜症・足の壊疽(えそ)・心筋梗塞など、血管が関係する副作用を患います。このことからもインスリンホルモンがいかに血管を損傷させるかが理解できるかと思います。
 ・霜焼け経験者は遺伝的に血管が硬い:
遺伝的に血管の質が硬い方がいます。その見分け方の1つに、幼少期に霜焼けになった経験があるかがヒントになります。霜焼けは温度変化で手・足・耳たぶなどの血管に急激に血液が流れ込むこと(:消す)際に、血管と血液が摩擦することで発症します。幼少期に霜焼けになるということは、遺伝的に血管が硬いと推測できます。
まg(:消す)た、急な緊張や飲酒時に顔などが過剰に赤くなり腫れたようになる人も遺伝的に血管が硬い可能性があります。
 ・常に過緊状態で生活している人の血管は硬い:
現代人は頑張り過ぎることで体には常に栄養素やホルモンが必要な状態です。そのようなの(:消す)状態では、血管も細く、硬くなっています。なぜなら、全身に栄養を優先的に運び込もうとするからです。
しかし、硬くなりすぎている血管に大量の血液(栄養やホルモンを運ぶ)が流れ込むことで摩擦が発生し血管(に:入れる)は傷がつき、さらに組織が硬くなります。
 偏った食事が血管を硬くする
血管を構成している栄養素はアミノ酸や脂肪酸です。体の消化・代謝器官はそれらを利用して血管の細胞を常に作り変えています。その中でも重要なのはコレステロールです。なぜならコレステロールは血管の柔軟性を維持するのに無くてはならない物質だからです。
したがって、玄米菜食・ビーガン(菜食)の方はアミノ酸・脂肪酸をあまり摂取しないことで血管の柔軟性に必要な栄養素が不足しています。そのことで血管が硬くなる傾向にあります。
急激に冷え込む11月。その時に持病が再発する、何かしら倦怠感が抜けないなど11月に体調を崩す方は、「血管と血液の摩擦」の関係を理解してください。上述してきたように、血管の柔軟性を構築することは大切であることが分かったと思われます。
川本治療所では、身近な食材として鶏ガラや豚ガラをつかった「骨髄スープ」を飲むようにお伝えしています。また必須脂肪酸や卵油、またはおからなどレシチンを多く含む食材を勧めてします。またサプリメントでも血管の柔軟性を回復させる目的のものを使うことがあります。
その目的は1つです。「いかに血管の柔軟性をいじ(→維持)できるか!」が大切と考えているからです。

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