眼科にいっても「疲れ目」や「目の違和感」が治らない理由
現代人は、目が辛い!
私の治療所に来院される方は、どこかしら体に不調があります。私が「患部以外にどこか気になるところはありますか?」と尋ねると、約85%の方が「目が疲れたり、見えにくいです」と答えます。
そのような症状の場合は、普通は眼科に行きます。しかし、眼科に行っても原因がはっきりせずに、視力検査をして目薬だけが処方される場合が多いです。
目には原因が無いのに、目薬が処方されることも不思議なことですが、目薬を使っても慢性的な「疲労感」や「見えにくさ」が軽減することはほとんどどありません。
では、このような症状がでる原因はどこにあるのでしょうか? 一般的にはパソコンの使い過ぎといわれます。ただ、それは要因の1つであり根本的な原因ではないと私は思っています。
重度の皮膚炎の治療過程で目の違和感がとれることが多い
私の治療所で、尋常性乾癬(じんじょうせいかんせん)や掌蹠膿庖症(しょうせきのうほうしょう)、または成人のアトピー性皮膚炎の患者さんを問診した場合、ほとんどの人は目の違和感を訴えます。
私は、それらの症状の原因として、肝臓や腎臓の大切さの話をします。なぜなら、上記した軟治性の皮膚炎の原因は、体内で発生する毒素や化学物質を肝臓が処理できにくくなっていることがあります。
また、肝臓で処理しきれない毒素は腎臓に運ばれますが、腎臓がそれらを排出する能力が低下したことでもおこります。
そうなると、体内に毒素が増えて細胞が傷つきます。体は、その毒素を皮膚から排出しようとします。毒素が皮膚から排出される際に、化膿や痒みを伴います。
有能な体の機能をもっても、体内毒素の全てを排出することはできません。それらの毒素は血液にのって全身に運ばれます。特に目は新陳代謝が活発な場所なので、多くの酸素や栄養素が運ばれます。その際に、体内毒素も血液に混じって目に運びこまれます。
そのことで、重度の皮膚炎を患っている方は、皮膚炎を起こす原因毒素が目の細胞を傷つけ、白内障を発症します。
重度の皮膚炎の治療過程で目の違和感が回復してくる
私は重度の皮膚炎の患者さんに対し、肝機能を助ける食品や利尿作用のあるお茶を提案します。その提案を患者さんが理解し自宅で実践していくと、皮膚炎が回復する前に目の違和感が減ることがあります。
中国の漢方薬などの生薬で、目の疾患対して処方されるのは、肝臓を回復させる目的のもが多いです。例えば日本でも、「めぐすりの木」という日本固有の生薬を使いますが、これも肝機能を回復させるものです。
ようするに、体内で発生する毒素や化学物質の処理は肝臓がおこないます。そして、処理した毒素類は腎臓に運ばれ尿として排出されます。そこで、このルートを回復させることが大切です。
糖尿病を患うと目が悪くなる
糖尿病とは血液中に糖が余った状態をいい、高血糖症といわれます。
人は、「食物から得た糖質」や「体内に貯蔵しているグリコーゲンから合成された糖質」が、血管により細胞に運ばれます。糖質が細胞に効率よく運ばれるためには、膵臓で造られたインスリンホルモンが必要です。
しかし、毎日の食事で多くの糖質を食べたり、ストレスにより血糖値が上昇したりする機会が増えると、膵臓で合成するインスリンが多く必要となります。そうなると膵臓が疲弊し、インスリンの質・量が低下します。
質・量が低下したインスリンでは、血液中の糖質を細胞にまで運ぶことができずに血液中に余ってきます。この状態の時に血液検査をすると高血糖症(糖尿病)と診断されます。
そのことで、糖尿病による合併症も多く発症します。その代表的なものが糖尿病性網膜症です。
この症状は、血液中に余った糖の影響で、目の毛細血管が傷つくことで起こります。そうなると、目に必要な酸素や栄養素が運び込むことができないため、網膜症を発症します。
内臓と目の疾患は切っても切れない関係です
上述してきたように、内臓疾患を患う人の多くが目の違和感を訴えます。ようするに、体内で起こっている異常が目にでた状態なのです。
したがって、そのような場合は眼科を受診しても何の問題解決にはなりません。眼科で、現在の目の状態を診てもらうことには異論はありません。しかし、本質は内臓を回復させることにあります。
このことは、皮膚科でも同じです。皮膚科は皮膚の炎症のみを治すために薬を処方します。その薬の作用で皮膚炎は沈静化しますが、皮膚に排出された毒素は体内に入り、血液に乗って全身に運ばれます。
その一部の毒素が目に運ばれると、白内障を起こします。このようなことが起こるのは、患部に出ている症状のみを治そうとする現代医療の弊害があります。
目の疾患だから、目が悪いのではではなく、なぜ目にこのような症状が出ているのかを考えるべきではないでしょうか。
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