不妊と小麦グルテンと疑似エストロゲンの関係

 妊娠しにくい人は確実に増えている
私の治療所には、色々な病気で悩んでいる人が数多く来院されます。その中でも近年、妊娠しにくかったり、二人目が授かりにくい人が確実に増えています。

 

このような状況を「時代やね」と表する人がいます。それでは、この時代になぜ、不妊が急増しているのでしょうか? 「時代」と表される中に、食事内容が大きく変わったことも含まれています。

 

不妊の原因に食の欧米化という言葉が出てきますが、欧米化とは動物性タンパクを指すのではなく、パンや麺類といった小麦加工食品の摂取量の増加を指すと私は考えています。

 

ここでは、不妊と小麦グルテンと疑似エストロゲンについて述べていきます。

 

 カンジタ菌とグルテンの関係
カンジタ菌と聞くと膣炎(ちつえん)の原因として有名ですが、カンジタ菌は健康な人でも口腔から肛門にいたるまで生息しています。カンジタ菌は、普段は健康を害するような悪さをしませんが、体内環境が悪くなると一気に増殖し、毒素を作りだすことで健康が侵される原因になります。

 

カンジタ菌は腸内にも生息しており、腸内環境が悪化すると、いわゆる毒素を出し腸壁を傷つけてしまいます。そのことで傷ついた腸壁から異物(アレルゲン)が侵入し、遅延型アレルギーの原因になります。

 

カンジタ菌が増殖する理由は、体液のPHが乱れた場合など多種の原因がありますが、その中でも、小麦グルテンの過剰摂取がカンジタ菌が増える一番の理由です。

 

カンジタ菌のエサは糖質です。その中でも、小麦グルテンが大好物でそれを優先的に取り込み一気に増殖します。

 

 カンジタ菌は疑似ホルモンを生産する
「カンジタ菌はある一定以上の数になると、遺伝子(DNA)の作用であるタンパク質を合成するコードを持っていることが判明した」と臨床栄養士の佐藤先生が発表されています。

 

そのタンパク質の中に、エストロゲン(エストロンとエストラジオール-17β)が含まれると同氏は述べています。

 

しかし、ここで問題が生じます。カンジタ菌が合成するエストロゲン(エストロンとエストラジオール-17β)は疑似エストロゲンで、卵巣で合成されるエストロゲンと同じではないのです。

 

つまり、カンジタ菌が異常繁殖をすることによって合成される疑似エストロゲンが血液中に増えると、脳はあたかもエストロゲンが十分に作られていると錯覚してしまいます。

 

それによって、脳はエストロゲンが十分にあると錯覚を起こし、エストロゲンを生産する命令を出さなくなるそうです。しかし、血液中に増えたエストロゲンが疑似エストロゲンであることで、実際は体内ではエストロゲンが不足している状態なのです。

 

 血液検査でエストロゲンの量が正常でも妊娠しにくい理由
血液検査は多くの情報を提供してくれる信頼度の高い検査です。しかし、欠点もあります。それは血液中に存在している「物質の量」を測るからです。

 

それでは、なぜ「物質の量」だけでは不十分なのでしょうか? 私が考える血液検査の盲点は、「質が測定できない」からと考えています。

 

例えば橋本病(甲状腺)を発症した際、医師は甲状腺ホルモンを補うために、「チラージン」という薬を処方します。その薬を服用することで血液検査上は、甲状腺ホルモンの量は正常になります。

 

しかし、検査では異常なしと診断されても体調不良を訴える人が多くいます。その理由は上述したように、血液検査は血液中の「量のみ」を追及していますが、そのホルモンの「質」を追求していないからではないかと私は考えています。

 

つまり、いくらホルモンが基準値でも、それらのホルモンが実際に体内で利用できる「質の良いホルモン」かどうかが問題なのです。

 

話が少し逸れてしまいましたが、カンジタ菌が疑似エストロゲンを合成することで、血液中のエストロゲンの量が基準値になる可能性があります。しかし、その疑似ホルモンが増えたとしても妊娠に必要なエストロゲンが増えた訳ではないのです。

 

妊娠しにくい人は、日々、たえまない努力をしています。人工授精や体外受精、またはホルモン剤やサプリメントに多額のお金もかかります。その努力には頭が下がる思いです。

 

しかし、最新治療にばかり目が向いてしまいますが、小麦加工食品を減らす努力をしている人はまだまだ少ないです。

 

妊娠しにくい人は、妊娠するまでの間、小麦加工食品を減らしてみることを努力の1つに加えてみてはいかがでしょうか。

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