川本療法の歴史
川本療法の歴史
川本治療所は、前院長・故川本重雄が大正時代にアメリカのカイロプラクティックの理論を学んだ所から始まります。 脳から伸びた神経が、背骨を経由して内臓に分布している事を学びました。その理論に脊髄神経を指圧する技術を加えることにより内臓の機能を回復させる治療法を確立しました。
そして、昭和11年に「川本式神経追跡指圧」を芦屋にて開院いたしました。その治療法は、薬を極力使用せずに「手技」により、内臓の機能を回復させていくとういう革新的な治療法です。
創設者の重雄は、「神経指圧法」という方法で多くの内臓疾患を治療してきました。その治療法が評価され、国の代表である第36代総理大臣・阿部信行様の肝臓機能低下を治しました。またその後も、第68代総理大臣・大平正芳様まで、ゆかりのある大臣の身体を治療してきた実績があります。
阿部信行総理大臣から川本療法は「国の財産」として評価を受け、日本初の「川本指圧学校の設立」を打診されました。しかし故重雄は、「理念」や「技術」の継承は徒弟制度でしかつちかわれないという考えから指圧学校の設立を断った経緯があります。
1992年重雄が亡くなった後、孫である現院長・川本正己(筆者)が志しを引き継ぎ、そして、現在も伝統の手技は継承しつつ、現代人が罹りやすいとされる「慢性疲労症候群」や「自己免疫疾患」のような脳と副腎が関係する疾患に対応するために、栄養療法を取り入れながら日々、治療にあたっております。
脳と副腎
川本療法で定期的に治療していくと、風邪を引きにくくなるという例がたくさんでてきます。祖父も私もなぜ、風邪引きにくくなるのか? それは、肺や気管支へのアプローチで改善したのか、または、全身を指圧することで改善するのか、そのメカニズムが分からないまま治療していました。
その疑問が解決に向かう出来事が22年前にありました。それは、腰痛が悪化し歩行が困難の患者さんが車椅子で来院されました。祖父をなくし自身で挑戦する初めての難病の治療に必死で取り組みました。腰痛がひどく、全身治療をする時間がなく、下半身のみの治療となりました。
しかし腰の治療を繰り返していくと、患者さんから「先生、私は1年の間に何回も風邪を引く体質だったのが、最近風邪を引かなくなりましたよ」と教えて下さいました。この一言がきっかけになりました。
通常であれば、風邪引き体質の改善治療には「肺」や「気管支」の治療をします。しかし、今回は重い腰痛を治すために、下半身の治療が中心となりました。しかし、その患者さんの風邪を引き体質が治ったのです。
私はとてもそのことを不思議に思いました。そして、私は腰付近に、風邪が引き体質改善に関係する臓器があるのではないか? と考えました。そして、そのことを調べるために多くの文献を読みました。
そこで、副腎という内分泌器官(ないぶんぴつきかん)が免疫と密接に関係していることを知りました。
川本療法でうつ症状も改善した例も多くある
副腎を研究していくと次のようなことが分かってきました。それは、人がストレスを感じた時、そのストレスを克服するために、副腎が造るホルモンが重要な働きがあるということです。他にも体の中の免疫に関与しています。そのおかげで人は、風邪や感染症のような病気には負けないで生活ができます。
その副腎の研究を重ねていくうちに、ストレスを受けた副腎の周囲が「硬く腫れる」ことに気がつきました。そこで硬くなった副腎を、伝統的な指圧法で指圧する「副腎刺激法」がうまれました。
副腎を温かみのある「手」で指圧することにより、風邪引き体質以外に、「慢性疲労症候群」や「うつ症状」が改善した患者さんが沢山表れるようになりました。そして現在もその方法で多くの患者さんを改善に導いていけるよう指導しています。
しかし、どのような有能な情報を提供しても、病気の改善には個人差があります。それは、努力されるのは病人さん自身だからです。
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