人体にミネラルが必要な理由
人には70種のミネラルは必要といわれている
自然界のには元素が92種類あります。その92種から炭素・窒素・酸素・水素の4種とヘリウム・ラドンなどの不活性ガスの6種を除いた82種のミネラルが存在します。82種あるミネラルのうち約70種が人には必要であるといわれています。
良質なミネラルが70種類以上そろうことで体内では下記のような反応が起こります。
・ビタミンが効果的に働く:
70種以上のミネラルがそろうと、各種ビタミンの働きを助長するだけではなく、ビタミンを生成する材料にもなります。例えばビタミンB1やB12、またはビタミンQなどはミネラルがないと生成されません。
また、ビタミンBを代謝させ核酸を合成したり、ナイアシンの吸収やビタミンAの代謝など例をあげると限がないほどです。しかし裏を返せば、ビタミンはミネラルがないと有効に働けないということです。
・丈夫な骨格をつくる:
70種以上のミネラルがそろうと、爪が硬くつやが出ます。そのようにミネラルは爪・骨・腱・血管・歯などの結合組織を強くする作用があります。つまりミネラルは各種アミノ酸に働きかけることで、体の組織の形成を正常かつ円滑にします。
・細胞をつくる:
70種以上のミネラルがそろうと、古くなった細胞の分裂を促進させ、正常な細胞の新生させます。ミネラルによって、その働きが促進する理由は、DNAやタンパク質の合成、または細胞形成には欠かせない核酸の合成を促進させるからです。
・酸素が体内で効果的に働く:
70種以上のミネラルがそろうことで、鉄の吸収が促進されます。また、ヘモグロビンの合成を促進させることで血中の酸素濃度が増します。
・良質な血液をつくる:
70種以上のミネラルがそろうことで、鉄の働きを促進させ血液を造血させる働きがあります。また、血液凝固因子の働きを正常化させ血液がサラサラになり過ぎたり、固まり過ぎたりするのを防ぎます。
・栄養の代謝を促進させる:
ミネラルの働きの中心に「代謝」があります。その働きは多彩です。70種以上のミネラルを摂取することその反応がよりスムーズに進みます。
そのことで、基礎代謝を活性し発育を促進や糖の代謝・脂質の代謝・細胞組織の代謝・尿酸の代謝などを促進します。つまり代謝はミネラルがないと起こらないといっても言い過ぎではありません。
・体内バランスを調節する:
ミネラルは体液のPHを調節・体温や血圧の調整・細胞の浸透圧の調整・細胞間の物質の出し入れの調整・水分調整などの調整をおこなうことで、体の恒常性は安定します。しかし、そのことを精妙にかつ、安定しておこなうためには単体のミネラルではなく複合ミネラルが必要になります。
・消化液の分泌を促進する:
ミネラルは消化作用の向上には必須です。良質のミネラルがそろうことで胆汁やすい液、また胃酸の分泌を促進させ消化能力を向上させます。
・ホルモンが効果的に働く:
体内においてホルモンの働きはとても重要です。また、ホルモンは微量でさまざまな反応を起こすことでそのバランスを整えることは生命維持には欠かせません。70種のミネラルがそろうことで、各種ホルモンの生成に関与し、さらに各種ホルモンの分泌を促します。
・エネルギーの生産・貯蔵する:
70種のミネラルがそろうと、体内ではリン酸化合物が合成されます。リン酸化合物は動植物全体において、生体の構造維持や代謝など重要な役割を果たしている物質です。
リン酸化合物は、細胞膜やミトコンドリア膜などの生体膜の成分であると同時に、生命エネルギーの生産システムのATP に働きかけ、体内にエネルギーを蓄えたり、蓄えたエネルギーを直ち に利用できるよなどの重要な役割を果たしています。
また、遺伝情報の要であるDNAや RNAもリン酸化合物がないと、その働きはうまくいきません。
・毒素の排出・分解を促す:
70種のミネラルがそろうと、体内での代謝による有害な副産物の生産を抑えたり、それらを体外に排出する能力が高まります。
例えばミネラルが不足すると腎臓での老廃物の排出機能が低下することがあります。その理由は、体内でタンパク質が代謝された時に生じる有害なアンモニアの分解をミネラルが担っているからです。
つまりミネラル不足になると、体内で発生した代謝による副産物を腎臓から排出しやすい形にできないからです。
・免疫の機能を活性化する:
70種のミネラルがそろうと、白血球・リンパ球の数が増加することで免疫機能が向上します。そのことで細菌やウイルスに対し適切に対応することができます。
その結果、現代人に多い免疫が低下することで免疫が過剰になる自己免疫疾患やアレルギーの抑制効果が期待できます。
・活性酸素を除去する:
生活習慣病の90%はあ活性酸素が原因といわれています。人は活性酸素に負けないに活性酸素を無毒化する酵素を保有しています。
その代表は肝臓で作られるSOD(スーパーオキシムドジスムターゼ)という酵素です。このSOD酵素は、銅・亜鉛・鉄・マンガン・セレンなどの金属ミネラルがないと働けません。
またカタラーゼやグルタチオンなどの酵素もSOD同様、鉄やセレンなどの金属ミネラルが必要です。したがって、70種のミネラルがそろうと体内で発生する活性酸素を除去することができます。
70種のミネラルがなぜ多彩な働きに関与するのか
上述してきたようにミネラルは、体内では多彩な働きに関与しています。そのような反応を起こすことができる理由は大きく2つあります。そのことをまとめます。
@70種のミネラルがそろうことで体内酵素を活性させる働きがある:
人の生命維持には酵素による化学反応(触媒)において生産される物質が不可欠です。体内酵素は約5000種あり、それぞれが単独の働きをしています。つまり5000種の酵素はそろぞれ独立した仕事をしているということです。
しかし、各種酵素は単独では働くことはできません。酵素を反応させるためにはビタミンとミネラルが必要です。しかし、ミネラルが単体で存在しても酵素反応は起きにくいことが分かっています。
なぜなら、5000種の酵素のうち、約半数の2500種の酵素反応は金属類を含む複合ミネラルがないと反応が起きないからです。
したがって70種のミネラルがバランスよく存在すると、体内では敏速な酵素反応が可能になります。そのことで上述したような多彩で精妙な働きが起こるのです。
A70種のミネラルは神経を正常に働かせる:
70種のミネラルがそろうことで、体内に存在する酵素反応が活性するこはお伝えしました。ここでもう1つ、ミネラルの重要な働きに神経機能の正常化があります。
その昔、囚人に対し自白を強要する際に使った手口は「塩抜きの刑」です。塩を抜くということは、いわゆるミネラルを抜くということです。塩(ミネラル)の摂取を禁止された囚人は精神的に追い込まれ、やがて半狂乱になり、その苦しさから逃れたいために「自白」します。
つまり、体内からミネラルが消失すると、脳神経をはじめ神経機能が正常に働かなくまります。そのことからいえば、良質なミネラルが体内に存在することで、神経機能は正常化することが推測できます。
人の生命維持は、脳からの精妙な命令によって成り立っています。その命令が乱れることで、生体バランスは崩れ病気を発症します。その働きに大きく関与しているのがミネラルです。
上述してきたように、「70種のミネラルがそろうと、体内で多彩で精妙な働きが起こるのか」の理由に、ミネラルは脳神経をはじめとする神経機能に働きかけるからです。
現代は飽食の時代であるにも関わらず、栄養は不足しているといわれています。お腹が満腹でも栄養が足りていないことに異論があると思いますが、栄養とは満腹で得れるのではなく、人の生命維持に必要な栄養素が足りているかが問題なのです。
現代人が最も不足している栄養素がミネラルです。中長期的に健康法をおこなっているにも関わらず、体調がすぐれない方は一度ミネラルについて勉強してみてはいかがでしょうか。
参考文献:母なる大地の贈り物、奇跡の植物ミネラル
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