炭水化物を減らした時に起こること

 痩せ型タイプの食事は炭水化物が中心である
痩せ型の人は共通して肉を消化しにくく、うどんやパンは消化しやすいと思っている人が多くいます。そのために食事の中心は炭水化物になります。

 

成人では何十年もの間、炭水化物を摂取しそれを材料にエネルギーを生産してきました。

 

炭水化物から生産されるエネルギーは燃焼速度が速いのですぐに使い切られてしまいます。その際に人は空腹感を感じ、再び炭水化物を食べることでエネルギーを獲得しますが、そのエネルギーはすぐに使い切られて再び空腹感に見舞われます。

 

私は、その負の連鎖を解消する方法として、痩せ型タイプの人に対して炭水化物を減らしタンパク質や脂質の摂取量を増やすように指導をしています。

 

 タンパク質・脂質から生産されるエネルギーもある
人類が誕生したのは250万年前といわれています。そして、日本で農耕が始まったのが1万年前といわれています。それでは、「249万年の間は何を食べていたのか?」 という疑問が出てきます。

 

その答えは、狩猟による獣(けもの)や魚介類が中心で、時には木の実などを食べていました。ようするに、炭水化物は食べていないことがわかります。

 

一般的には脳のエネルギーは炭水化物を分解してできる「糖質」といわれていますが、そのことに反し人類は長い間、炭水化物なしで生き延びてきました。

 

それでは、どのようにしてエネルギーを獲得し生き延びてきたかというと、人はタンパク質や脂質からもエネルギーを生産することができます。

 

しかし痩せ型の人は、消化能力が低いために麺類やパン(炭水化物)を食べます。そのためにタンパク質や脂質の摂取量は少ないです。

 

そのような食生活を長期間続けていくと、本来体に備わっているタンパク質や脂質からエネルギーを作るシステムが休止状態になります。

 

 急に炭水化物を減らすとどうなるのか
上述したように、痩せ型タイプの食事の中心は炭水化物です。長年の間、炭水化物を食べてきた人が急に炭水化物を減らし、タンパク質や脂質を中心とした食事に変えた場合、下記のようなことが起きます。

 

 @さらに痩せてしまう

 

 A親や周りから主食を抜くことへの危険性を問われる 

 

 B駅の階段の途中で休みたくなったり自転車で、坂道が登れなくなったりする

 

 C筋肉が硬直しやすくなったり、就寝時に「コムラ返り」が起きやすくなる

 

 D集中力が低下し、思考が定まらなくなる

 

急に炭水化物を減らした場合には上記したことが起こります。特に「@」のことで周りからも「痩せたね、大丈夫」など言われるため、この食事法が自分に適しているのか疑問に感じてしまいます。

 

また、「B〜D」のような状態が2週間ほど続くことで、さらに炭水化物を減らして良いものなのかという不安が増強してきます。

 

 タンパク質や脂質からエネルギーを作るシステムは復活する
炭水化物を中心に食べてきた痩せ型タイプが、タンパク質や脂質を中心とした食事構成に変えた場合には、上記したようなことが起きます。

 

しかし人間は、農耕が始まるまでの長期の間、タンパク質や脂質からエネルギーを作ってきました。そのことから考えると、タンパク質や脂質からエネルギーを作るのが人間の真のエネルギー生産ンシステムといえます。

 

炭水化物中心の食事を長期間してきたことで、本来のシステムが休止しています。

 

したがって、痩せ型タイプの人が炭水化物を減らし、タンパク質・脂質中心の食事に変えた場合にはそのシステムが急には復旧しません。そのため、上述した疲労感や思考力の低下などが起こります

 

しかし、そのような時期は個人差がありますが2週間ほどです。多少の疲労感が出てもタンパク質・脂質中心の食事を続けていくと、人間本来のエネルギーを作るシステムが回復してきます。

 

なぜなら、人は農耕が始まるまでの間、狩猟により得たタンパク質・脂質からエネルギーを作るシステムで長期間生活してきたからです。

 

 よい指導者が必要である
炭水化物を中心に生活してきた人が、それを急に減らした場合、「さらに痩せてしまう」ことや「すぐに疲労感にかいみまわれる」ことで、多くの人はこの食事法に不安を持ち挫折してしまいます。

 

私の治療所で、この食事法を実践している痩せ型タイプの人も、私に対し不安や心配の質問が多くきます。

 

そこで私は、「今は我慢する時です」とお伝えしています。

 

炭水化物からタンパク質・脂質を中心と変化させて元気になった患者からは、「あの時期に一人ではのりきれなかったと思う」という話を多く耳にします。

 

ようするに、何かを急激に変化させる際には自分一人では難しいことが多いです。

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