なぜ、入浴後や洗顔後に皮膚が乾燥するのか

 水に違いがあることが分かるようになった
日本で水といえば、一昔前までは水道水のことを指していました。しかし、水道水が危険ということが叫ばれ、いつの日からか、浄水器でろ過した水やミネラルウオーターを飲むようになりました。

 

そのことで、水道水を飲んでいる時には分からなかった、「水に違いがある」ことが分かるようになってきました。例えば、ミネラルの含有比率で硬水や軟水と区別されていますが、実際に飲み比べてみると、明らかに味や飲みやすさなどに違いがあります。

 

無色透明な水でも、入っている成分(ミネラル類)により味や喉越しに違いがあることがわかります。

 


 水の密度に違いがある
水には味や飲みやすさ以外に、水の粒子の密度の差といわれています。そのような説明を受けても納得できないと思いますが、それを皆様も体感していることがあります。

 

例えば、ジャガイモやカボチャなどのイモ類を鍋で炊く際に、いわゆる「煮崩れ」現象がおきます。

 

この煮崩れがおこるメカニズムは、「鍋の中に水とジャガイモ内の水の密度差」が関係して起こります。それを説明します。

 

 @イモ類が保有している水の粒子は密度があり均一である。一方、水道水(ミネラルウォターも含む)の粒子は密度が弱い膨張傾向である

 

 A密度が弱い普通水(水道水・ミネラルウォーター・現代の湧き水など)は熱を加えるとさらに密度が弱り膨張傾向の水になる

 

 B「A」とは逆に、粒子に密度があるイモ類の水は、密度が弱い膨張傾向の水(鍋の中の水)の方に流れだす

 

 Cイモ類が保有する小さい粒子の水が、鍋の中の水(隙間が多い)に流れ出ることで、イモ類の中の水が減って形が崩れる

 

上記したことで、いわゆる「煮崩れ」現象が起きます。ようするに、水粒子と水粒子との間の密度が弱いと水は、水粒子と水粒子の間に多くのすき間があるのです。

 

そこで、和食の料理人は経験的に、その現象を止めるために鍋の水に「塩や酒」を入れます。

 

なぜ、塩や酒を入れるかというと、密度が弱く膨張傾向の水の「粒子と粒子の間にできるすき間」を塩や酒で埋めてしまうためです。

 

ようするに、塩や酒の作用で、鍋の中の水の粒子と粒子のすき間が埋まることで、イモ類が保有する粒子の小さい、均一の水が流れることを防いでいます。

 

このことはイモ類だけではなく、葉野菜などの色が鍋に出てしまうことを防ぐ「色止め」も同じ原理です。

 

 人体の水も粒子は密度があり安定している
イモ類や野菜類が保有している水は密度があり安定している、一方、普通水(水道水・ミネラルウォーター・昔の湧き水など)は密度が弱く不安定であることはお伝えしました。

 

ここで、人体が保有している水はどのような大きさなのかというと野菜類と同様に「水の粒子は密度があり安定」しています。

 

そのことは、「お風呂上がりの、皮膚の乾燥状態」で感じとれます。

 

お風呂で体を水に浸けているということは、肌は「水を得ている」状態です。したがって、肌は潤いそうなものです。しかし多くの方が、お風呂から上がった際に皮膚が乾燥しカサカサしているということに気きます。

 

一般的には、これは塩素が原因であると言われています。しかし実際は、生体水(体内の水)と水道の水の粒子の大きさの違いがあることが、一番の原因です。

 

このようになるメカニズムは、どのようになっているのかと疑問が湧いてきます。このメカニズムについてまとめます。

 

 @水道(お風呂の水)の水粒子は大きく不均一であるため、水粒子間にすき間がある。一方、肌の水粒子は小さく均一である

 

 A水道水の水粒子は大きく不均一なために、水粒子が小さく均一化された肌の中に、水道水は入っていけない

 

 B「A」とは逆に、肌の保有する水(粒子が細かく、均一化)が、水道水(粒子が大きく、不均一)の方に流れ出ていく

 

 Cその結果、肌は水分不足に陥ることで、乾燥しカサカサする

 

上記したことは、洗顔後の皮膚のつっぱり感がでるのも同じメカニズムです。

 

 老人には、「一番風呂はよくない」と言われている理由
日本では昔から、老人や病気がちな人は「一番風呂よくない」と言ってきました。なぜ、そのように言われるのかの理由も分からないまま、現在でも同じことを後世に伝えています。

 

一番風呂の水はきれいで清潔感があります。それなのに、なぜ一番風呂はだめなのでしょうか?

 

その理由は、先ほど上述したメカニズムと同じです。ようするに、体内に保有する水(生体水)が、風呂に使う水道の水に流れ出ることで、体内が脱水症状になる可能性が高まるからです

 

老年期になると体内の水分量は少なくなっており、さらに一番風呂に入ることで体内の水が出てしまうから危険なのです。

 

 なぜ、二番風呂ならよいのか
一番風呂に入った際に皮膚が「チカチカ」する感覚があります。しかし、二番風呂になると「チカチカ」する感覚はなります。この理由は、一番目に入った人の生体水が、風呂の水に流れでることで風呂の水のすき間が埋まるからです。

 

したがって、ニ番目以降に風呂に入ったとしても、既に風呂の水のすき間は埋まっていることで、ニ番目以降の人の生体水は風呂に流れ出ることはありません。

 

この原理は上述した「イモの煮崩れ現象」と同じです。料理人はイモの煮崩れ防止に塩や酒を鍋に入れます。

 

それと同様に、一番風呂に薬草や塩や酒を入れて入るとそれらが風呂の水の粒子間のすき間を埋めるので、体内の水(生体水)は風呂側に流れでることはなくなります。

 

上述してきたように、無色透明な水には、味や喉越し以外にも、「水の粒子の大きさに違いがある」ということをご理解して頂けたかと思います。

 

このように生活で実際に体験していることから水の不思議さを紐解くことで、水を化学式などで説明されるより理解しやすくなります。

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