白湯(さゆ)飲み健康法は危険です
多くの健康法が提唱されている
健康ブームにより、多くの情報が入ってきます。良い情報を知りそれを実行することで、健康になる人が多くいます。しかしその反面、間違った情報で健康を害する場合もあります。
現代人はストレスの影響で呼吸が浅くなったり、精製炭水化物を取り過ぎて血液がドロドロになったりします。または、歩行不足などで冷え症に悩む人が多くいます。
冷え症の人は、生姜やトウガラシなどの食品を摂ったり、カイロなどで体を温めたりすることで冷え性を治そうとします。
そのような健康法の一つに、「白湯飲み健康法」があります。
白湯飲み健康法とは、水を沸かし温かい水を飲むことで体を温めます。その健康法の指導者は、白湯を飲むとことで「体温が上がり、健康になる」と指導します。
それを実践すると、体感的に胃付近に温かさを感じます。しかし、だからといって体の冷えが解決するわけではありません。
それどころか水を沸騰させることで、水自体に大きな変化がでてしまいます。そのことで、健康を損ねる可能性があることをその指導者や実践者は理解していません。
水を沸騰させると水の粒子はどう変化するのか
生体に存在する水(生体水)と、水道やミネラルウォーターの違いは、水粒子の大きさがあります。生体の水は微粒子であり均一です。一方、水道やミネラルウォーターの水は大きく不均一です。
また、水道やミネラルウォーターを沸騰させることで、水の粒子はさらに大きく不均一になります。
その結果、白湯は生体水とは全く違う性質の水となります。したがって、白湯は生体水とは馴染まない水ということです。
白湯を飲み続けた場合に体内で起こる反応は「なぜ、入浴後に肌が乾燥するのか」を参考にして下さい。
そのなかで、「イモが煮崩れするメカニズム」を紹介しました。そのメカニズムをまとめてみます。
@イモが保有する水は粒子が細かく均一である
Aイモを炊くための水道の水の粒子は粗く不均一である
Bそのため、イモの水(細かく均一)が、鍋の水(粗く不均一)に流れ出てしまうことで、イモが保有する水が少なくなり「煮崩れ」がおこる
ようするに、粗く大きい水は、小さく均一化された側に入っていくことはできません。
白湯を飲むと、体(細胞)は脱水状態になる
白湯(粗く不均一)を多く飲むことで体の細胞はどのようになるのでしょう? それは、上述した「イモの煮崩れ」と同じ現象がおこります。そのことをまとめてみます。
@水を白湯にすることで、水の粒子は粗く不均一なり、生体水(小さく均一)と融合できない
A白湯の水分子は粗く不均一のために、生体水(微粒子で均一)が、白湯の粗い水の分子間に流れ込む
上記したように、体に存在する水が白湯側に吸収されてしまうことで、体(細胞)は脱水傾向になります。
また、脱水では水だけが細胞から抜け出るだけでなく、細胞内にある栄養素が抜け出ることでもあります。その結果、細胞内は「脱水」と「脱栄養素」が起こることで細胞の活力は低下します。
ようするに、細胞から水と栄養素が抜けることで、細胞内は煮崩れ(物質が減る)状態と同じ作用が起こります。
白湯飲み健康法は身体を温めることで、あたかも冷え症が改善され健康になれるような錯覚に陥ります。そのことを信じ長期間にわたり実践している人がいます。私はそのような方を診る場合に、上述してきたことを話します。
その話を聞いた白湯飲み健康法の実践者は、「腑に落ちることが多くあります」と納得される方が大勢います。
良い水の条件の1つに、水の粒子が小さく均一であることがあります。その条件を満たしているのが、体内にある水(生体水)であり、また野菜や果物が持つ水です。
しかし、水道やミネラルウォーターの水の粒子は、そのようにはなっていません。それを沸騰させることで、さらに粒子は大きく不均一になるということをご理解ください。
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