生命維持に不可欠な水の不思議を紐解く

 あらゆる物質は「水」なくしては存在できない
私たち人間をはじめ、地球上の生命体、または天然鉱物や化合物まで、形ある「モノ」にはが存在しています。また、それらに存在している水の質によって、その物質の存在の維持や成長が左右されています。

 

 「木が朽ちる」状態はどのようして起こるのか
森を歩いていると、生き生きした樹木の下に朽ちた樹木があります。この朽ちる現象は、どのようにしておこるのでしょう。一般的には、「根から栄養が吸収できなくなった」からと思われます。しかし、1300年以上前に建てられた法隆寺の建築に使われている木材は、朽ちることはありません。

 

法隆寺の建築に使われる材木は、伐採されて1300年以上が経っています。伐採されているので、当然「根」からの養分の吸収はしていません。それでいても木は朽ちることなく、まるで根から養分をもらって生きているようです。

 

それでは、すぐに朽ちる樹木と長期間朽ちない樹木の差はどこにあるのでしょうか?

 

その答えは、「水の差」にあります。木にも人と同じように細胞があります。木の細胞と細胞の繋ぎ役を水(結合水)がしています

 

ようするに、朽ちるとは「木の細胞同士の結びつきが弱くなり、その形を保持できなくなった状態」です。ようするに結合水の質・量の違いが朽ちる、朽ちないの差になります。

 

先ほど述べた、法隆寺を建築する際に使われている木材は「ヒノキ(一部はスギ)」ですが、当時の建築に携わった人々は、ヒノキの中でも質の良い結合水を選別するために全国各地に足を運んだといわれています。

 

この結合水が豊富だと木の細胞同士の結合力が増し、木は簡単には朽ちることがありません。

 

ヒノキのように、ずっしりと重みのある木もあれば、間伐材のように軽い木もあります。この重みとは、その木が含んでいる水(結合水)の量なのです。

 

一般的には、木が朽ちるとは「木が弱い」と考えてしまいます。しかし、そうではなく、「木の中に存在する結合水」が弱いのです。

 

 朽ちやすい木の中に存在する「水」とは
先ほど、法隆寺の建築に使われている木(ヒノキ)の水は、木の細胞と細胞同士を結び付ける力が強い水(結合水)と説明しました。それに加え、もう1つのポイントは、蒸発しにくい水が存在することが挙げられます

 

太陽光(紫外線)や加熱などの影響で、簡単に蒸発してしまう水(自由水と呼ぶ)が、木の中に含まれているかいないかで、さらに木の耐久性が変わってきます。

 

あなたがお弁当を購入した際に付いてくる、割り箸などは分かりやすい例です。割り箸は軽く、乾燥しているのがわかります。そして、少し力を加えると安易に折れてしまいます。

 

ようするに、弁当についてくるような割り箸の内部の水は、木の細胞間の結合力が弱く、さらにすぐに蒸発してしう水(自由水)が多いということです。一方、将棋や囲碁をさす際に使う「盤」は、分厚く重量もあります。そして、何十年使用してもその形に変化は見られません。

 

上等な将棋や囲碁盤に使われる木は、特定の場所で育った特定の木を選びます。その理由は、その地区の山が含んでいる水の質が「結合水が豊富で、かつ自由水が少ない」ことを経験から分かっているからです。

 

また、漆の世界をみても、日本の漆の質は世界随一です。中国の漆を例にとると、きめが粗く、下地に上塗りした時は綺麗に見えますが、すぐに朽ちて剥がれてきます。一方、日本の漆はきめが細かく、長期間経っても朽ちにくいです。

 

この差は、漆の樹液の差と考えられていますが、実際は漆に含まれている水(結合水)の差といえます。

 

ようするに、木であれコンクリートであれ、物質内の結合水の密度が高いと物質は安定します。それとは逆に、結合水の密度が低く自由水が多くなると、物質は不安定になりその構造を維持できなくなります。

 

このように、物質の良し悪しには、「水」が関与していることを再認識してください。

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