なぜ、膝に水が溜まるのか

 不思議にも、患部には水が溜まる
人が生きていく上で、多くの怪我や病気を経験します。その際に起こる反応の一つに、「患部に水が溜まる」という現象があます。

 

人体は何の目的があり、患部に水を溜めるのでしょうか。例えば、膝に痛みがある場合は、膝に水が溜まります。また、火傷の際には患部に「水ぶくれ」ができます。

 

この患部に集まる水は、「好い物」なのかそれとも「悪い物」なのかという疑問が出てきます。

 

膝に水が溜まった際は、外科医は水を抜きます。また、火傷の際にできた「水ぶくれ」をあえて潰したりします。このことは患部に溜まった水が、悪い物と判断しているからともいえます。

 

しかし、人体は不必要な物質を患部に集めるでしょうか?

 

私は、患部に集まる水は悪い物ではなく、患部を修復するために集まってきていると考えてます。

 

そのことを裏付けできるかのように、怪我や病気の際には、患部に水が集まってきます。その症状をまとめてみます。

 

 @火傷(やけど)を負った際に患部は「水ぶくれ」ができる

 

 A骨折や捻挫を負った場合、患部が腫れる

 

 B蜂などの毒を持つ生き物に刺された際に、患部が腫れる

 

 C擦り傷を負った際に患部表面に、「透明の液体」が浮き出る

 

 D内臓病を患った際に、腹水や胸水が溜まる

 

 E脳の細胞を修復しようと、頭部に水が溜まる「水頭症」とい病気がある

 

上記したように、体に異常が出た場所には不思議に「水」が集まってきます。

 

 生体水(体内に存在する水)の役割とは
生体水(体内に存在する水)の役割は、体内に入ってきた物質を運んだり排泄したりすることです。その他に重要な役割があり、傷んだ細胞を修復する働きがあります。

 

実際のところ、生体水自身が患部を治しているのではなく、患部に集まる水(生体水)が細胞を修復する物質を運んでいるのです。

 

その物質は二つあり、「リンパ液中に多く存在するアミノ酸」と「血液中に存在するヘモグロビン」です。

 

例えば火傷や擦り傷の際、患部にみられる透明な液はリンパ液(アミノ酸)です。また骨折や蜂に刺された際、患部にみられる赤みを帯びた腫れは、血液中のヘモグロビンが集まるためです。

 

ある部分が罹患すると、まず最初に修復役としてリンパ液(アミノ酸)が大量に流れ込みます。その作用で患部が修復された場合、患部に溜まったリンパ液(アミノ酸)は人体の排出作用で処理されます。

 

次に、リンパ液(アミノ酸)で患部の修復ができないと判断した場合、もう一つの修復物質であるヘモグロビンが患部に集まることで赤く腫れます。

 

また、ヘモグロビンの作用は症状により膿(うみ)をともないます。例えば、鼻水や痰(たん)などは、最初は透明に近い(リンパ液)ですが、症状が長引くとやがて緑色に変化していきます。この現象は、ヘモグロビンが患部を修復する際にできる副産物です。

 

 患部に水が溜まる原因
患部に水が溜まり腫れる時があれば、溜まらない場合もあります。本来なら、修復を終えた水(アミノ酸やヘモグロビン)は、患部に溜まらずに人体に備わっている機能で処理されます。

 

その違いはどこからくるのでしょう。そのことをまとめてみます。

 

 ・患部の損傷が激しい場合:
患部の損傷が激しかったり、患部に毒や化学物質が多くあったりする場合などは、リンパ液(アミノ酸)を通常より多く供給し、患部の修復にかかります。しかし、それでも患部の修復ができない場合は、体はさらに患部にリンパ液(アミノ酸)を供給します。その結果、リンパ液(アミノ酸)の供給オーバーとなって腫れていきます。

 

 ・細胞修復の水(アミノ酸やヘモグロビン)の質が悪い:
患部に水が溜まるのは、細胞を修復する水(アミノ酸やヘモグロビン)の質が低下している場合があります。質が低下しているということは、量を多く供給しなければなりません。したがって、患部で必要以上に水が集まり過ぎることで患部は腫れます。

 

例えば、軽い膝痛なのに膝が腫れ、その腫れが数日間も引かない場合は、患部の症状が悪いというよりも修復物質である水の質が低下しているからです。

 

患部に水が溜まり過ぎることで、患部に二次的な症状が出た場合に「水を抜く」ことに異論はありません。しかし、患部に集まる水はけっして悪い物ではなく、細胞を修復する目的であると理解してください。

 

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