起立性調節障害が中学2年・高校2年に多く発症する理由

 

子どもの慢性疲労が急増している


最近、子どもが「疲れる」「眼、肩、腰が痛い」「だるさがとれない」など慢性的な疲労が増えていることをご存知でしょうか? 本来は年齢を重ねていくことで内臓や各器官の働きが衰え、若いころのような元気がなくなったと実感するものです。しかし、最近は子どもが「疲れがとれない」と訴えるケースが急増しています。

 

現代では、身体にストレスがかかる要因が数多くあります。運動したときの疲れだけでなく、精神的な疲れは日常生活の過密なスケジュールがストレスになったり、それをこなそうと頑張り過ぎることでストレスは知らず知らずのうちに内臓や各器官に負担を与えていきます。

 

そうした状況が中長期間続くと、いわゆる慢性的に疲れがとれない状態になります。普段の生活だけでなく、勉強やクラブ活動にも大きく影響を与えます。

 

そのため、疲れを取るために身体の仕組みや対処法を勉強しておく必要があります。現代では、疲れの原因や症状などが徐々にわかってきています。こうした内容を理解することで、子どもの慢性疲労を回復に向かわせてための「必要なこと」がみえてきます。ここでは、最近急増している「子どもの疲労」の原因についてまとめていきます。 

 

起立性調整障害とは


起立性調節障害は、自律神経失調症に属します。原因が分かりにくい自律神経失調症をさらに細分化し、病名を付けていくという現代医学の不思議な手法です

 

起立性調節障害は、特に思春期に起こりやすく、男女とも中学2年、高校2年に発症率が高いのも特徴の一つです。また、女子は生理が始まる前後に発症するケースが多いです。

 

その理由について医療現場では下記のように説明されています。
思春期は急激な肉体の成長に対して、自律神経系や循環器系の発達が追いつかないために、自律神経系のバランスが崩れてしまうことが大きな原因ではないかと考えられています。

 

この説明で述べられている発症理由を読んでも納得できる内容ではありません。また、どのようにして起立性調節障害を治していくのかの治療方針が記されていません。そのことから、起立性調節障害を解放に導く手立てが現代医療には確立されていないことが推測されます。

 

 

川本が考える、起立性調整障害が中学2年・高校2年に多く発症する理由


親や祖父母の思いに応えようと、頑張る子供が発症しやすい傾向があるように思います。つまり、勉強や音楽、またはスポーツなど、親や周囲が思い描く理想に応えようと一生懸命に頑張る「まじめタイプ」が発症しやすいということです。

 

親や周囲の期待に応えようと一生懸命に頑張ってきたが、思ったような結果が伴わないことで精神的に追い詰められます。それでも何とか結果を出そうと継続的に頑張りますが、肉体も限界に達し日常生活に支障がでてきます。

 

特に起立性調節障害が中学2年・高校2年に多く発症する理由は、中学2年生は高校受験に、また高校2年生は大学受験に向け、模擬試験などで点数がリアルに表示される時期だからです。

 

つまり、中学2年・高校2年は親や周囲が希望している高校・大学に合格することが難しいと分かってくる時期なのです

 

 方向転換ができないことが仇(あだ)になる
現代は、職業や大学などは自由に選べる時代です。しかし、日本の一部の階級では世襲(後を継がせたい)への思いが強く残っています。

 

親は子供に何とか頑張ってほしいと思い、子どももその思いに何とか応えようとします。しかし、すべてが思うように進まない場合があります。その時の子供の精神状態や体の状態を適格に判断し、今まで目標にしてきた道を進むか、または、思い切って方向転換するのかを決めないといけない場合があります。

 

子どもには大きく分けて2つのタイプがあります。1つは、苦境に立たされた際に頑張れるタイプ(少数)と、もう1つのタイプはその場から逃避してしまうタイプ(多数)です。起立性調節障害を患った場合は、頑張りたくとも体調が優れず、頑張れないことでその場から逃避してしまうケースが大半を占めます。

 

 

治療という選択肢がある


起立性調節障害の原因を「家族の問題」や「子どもの精神的な弱さ」にあるということを言われることがあります。もちろん、そのようなことも症状発症の一因であることに異論はありません。

 

一般的に言われている「子どもの精神的な弱さの原因」の1つに、「副腎や甲状腺で合成されるホルモンの質に問題がある」と私は思っています。

 

副腎は人が頑張る際にホルモンを合成します。目標に向かって中長期的に頑張ることで、副腎は多くのホルモンを合成しないといけない状況が続きます。そのことでやがて副腎は疲弊し、質の良いホルモンの合成能力が低下します。

 

また、甲状腺は副腎が弱った際に、それを補佐する役目があります。本来ならば副腎でのホルモン合成能力が低下すると、甲状腺が代わりにホルモンを合成するのですが遺伝的な要素に後天的な要素が加わり、甲状腺が疲弊してホルモン合成能力が低下している人は多いです。

 

つまり、精神論ばかりに目を向けるのではなく、身体の弱っている箇所を改善方向に導く可能性のある方法を選択肢に加え、それらを実践すべきだと私は思います。

 

 ホルモンの質がカギを握る
脳は、副腎で合成されるホルモンの質の低下を感知すると「質の低下を量で補おうとします」。つまり、脳は多くのホルモン(量)を合成するように副腎に指令を出します。

 

副腎で合成されるホルモンは元来、少量であるべきなのです。なぜなら副腎で合成されるホルモンは、いわば「毒物」ともいえるからです。つまり、脳に多くのホルモンが到達し過ぎることで脳の精妙なシステムに誤作動が生じるのです。

 

そのことは、ホルモンが造られ過ぎても、体調不良が起こるのページを参考にしてください。

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