虐待と副腎と免疫の関係

 虐待と副腎の関係
虐待と免疫には大きな関係があると述べられています。2013年、鹿児島大学で「虐待」を受け死亡した人の体内がどのようになっているかを調べる解剖が行われました。

 

「虐待」とは、暴力などによる外からの外力です。暴力を受けた箇所に傷が残るのは理解できますが体内を解剖して調べてみる意味があるのでしょうか? しかし、鹿児島大学の解剖の結果に医療関係者たちは驚きを隠せませんでした。

 

今回の研究では、子供13人と高齢者11人の司法解剖が行われました。その解剖にたずさわった林教授は以下のように発表しています。

 

 @虐待を数週間から2ヶ月間も受けた13人の子供の半数は副腎が腫れていた

 

 Aその副腎の腫れは、虐待を受けていない子供の2倍以上の大きさになっていた

 

ストレスを受けると脳は、副腎にホルモンを分泌するように命令します。虐待を数週間から2ヶ月の間受けていた子供たちの副腎は、虐待に耐え抜くために副腎ホルモンを大量に造っていたと推測されます。

 

ようするに、「大量の副腎ホルモンを分泌し過ぎて副腎が肥大化したのでは」と述べています。

 

また、虐待が数ヶ月以上にもわたって行われたケースでは、上記のお子様よりも長く虐待を受けていたにも関わらず、副腎の肥大は見られなかったとも述べています。

 

長期間の虐待に耐えるためには、副腎がホルモンを分泌する期間も長くなります。そのため、これは長期にわたるホルモン分泌で副腎が疲弊し、副腎が委縮した結果なのではと考えられています。

 

ようするに、短期間のストレスでは副腎が肥大しますが、長期間にわたるストレスが続くと副腎は多くのホルモンを造り続けなければなりません。その結果、副腎が肥大した後に委縮の方向へと向かったとも推測されます。

 

 虐待と白血球の関係
白血球の一種の好中球は細菌やウイルスなどを攻撃します。

 

先ほどの研究では、虐待を受けた子供は全ての「臓器」で、好中球の数が正常の子供の1、7〜1、9倍に増加していました。また、高齢者では1、9〜4、8倍に好中球が増えていました。

 

好中球は体内に侵入して来た細菌を殺しますが、通常は「臓器内」では好中球は検出されません。重い火傷などの場合にのみ、好中球が非常事態に対応するために臓器の中で増加します。

 

好中球が増えすぎた場合には体内では望ましくないことが起こります。その望ましくない作用とは、好中球が正常な組織も攻撃してしまうということです。

 

今回の解剖結果でも、虐待とは関係のないと思われる肺や肝臓、腎臓など、多くの臓器で好中球による攻撃を受けた証拠の瘢痕組織が確認されました。

 

ようするに、虐待から自分を守るために好中球が異常に増え、増え過ぎた好中球が「敵」以外に正常の細胞も攻撃してしまったのです。

 

この作用が現代人の多くが罹る自己免疫疾患です。

 

 

ここで、私が以前から考えていた考えをまとめてみます。

 

 @ストレスが長期化すると副腎が疲弊する

 

 A疲弊した副腎からは上質のホルモンができにくくなる

 

 B副腎ホルモンの質・量が低下すると、白血球が増えて体を過剰に守ろうとしすぎる

 

 C増えすぎた白血球の一部である「好中球」が異常行動を起こす

 

 D増えすぎた好中球による過剰な攻撃で、正常細胞に傷ができる

 

 E副腎が弱ると白血球のコントロールができず、自己免疫疾患に移行する

 

私は常々、患者さんに副腎の重要性を伝えています。そして、「副腎刺激法という手法で副腎の疲労を回復させたい」という想いいで治療をしています。今回の鹿児島大学の解剖の結果は、副腎の重要性を司法解剖という形で証明してくれました。

 

これは、長年の間、副腎治療をしてきた私にとって本当に嬉しい発表となりました。鹿児島大学の林教授のグループの実験に敬意をはらいます。

 

ストレスが悪いということは、よく言われてます。ただ、ストレスがどこに影響を与えるのかは、はっきりとは解明されていませんでした。また、副腎が弱ると免疫が異常になることは、過去にも発表されていましたが、そのことの裏付けがこの論文で証明されました。

 

長期の病気は大きなストレスです。このストレスの影響を受ける副腎を回復することがいかに重要かご理解下さい。

 

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