副腎疲労症候群と「慢性の炎症体質」の関係

 副腎が弱ると免疫が異常になる 
副腎はストレスに対応するために脳からの命令を受けてホルモンを造る器官です。副腎を実験的に摘出したラットにストレスを与えると、そのラットは長くは生きれないという実験結果があります。

 

現代社会はストレス社会です。毎日のようにストレスに晒されて生活している現代人は、多くの副腎ホルモンが必要となります。脳から命令を受けて真摯にホルモンを造り続ける副腎は徐々に疲弊していき、やがて副腎疲労症候群に陥ります。

 

そして、副腎疲労症候群になりホルモンのバランスが崩れると免疫が異常になってきます。特に副腎が造るホルモンのなかで免疫と強い関係をもつホルモンがコルチゾールです。

 

 コルチゾールと白血球の関係
一般的に免疫とは、「体外から入ってきた異物(細菌・ウイルス)に対して攻撃をする」、または「体内で発生した異物(細菌・ウイルス)に対して攻撃をする」という働きをします。免疫の働きがあるので、異物(細菌・ウイルス)が体内で広がっていくのを阻止してくれるのです。

 

その異物(細菌・ウイルス)を攻撃するのが白血球です。コルチゾールは、この白血球の働きにも大きく関与しています。

 

正常な白血球は、異物か異物でないかを適格に判断し、それらを攻撃すべきか放置すべきかを決定します。

 

しかし、コルチゾールの濃度・質が低下すると、白血球に属するリンパ球やナチュラルキラー(NK)またはマクロファージなどの異物と戦うための物質の働きをコントロールできなくなります。その結果、免疫が過剰になったり低下したりします。

 

副腎疲労症候群に陥ると白血球の働きが異常になります。よって、その物質が異物か異物でないかの判断ができなくなります。この働きの異常は大きく2つに分かれます。

 

 @異物でないものを異物と判断し、それらを過剰攻撃してしまう

 

 A異物であるのに異物と判断できずに、異物の繁殖を容易にゆるしてしまう

 

この「@」がいわゆる、自己免疫疾患であり、「A」がガンや敗血症となります。

 

 炎症がでるのは、悪いことなのか
人は成長過程で、多くの病気に罹ります。その中でも扁桃腺炎や膀胱炎、または腸炎など炎症の症状がでる病気に罹ることが多いです。この炎症とは、どのような状態で起こるのかをまとめます。

 

 炎症とは:

 

 @白血球が、体外から侵入してきた細菌・ウイルスに対して攻撃をすることによりおこる

 

 A白血球が、体内で増殖したり、すでに常在している細菌・ウイルスを攻撃したりすることでおこる

 

上記のように、炎症とは白血球が細菌・ウイルスを敵とみなし、攻撃をした場合におこります。

 

人の体内には数えきれないほどの細菌やウイルスがいます。その細菌・ウイルスは全てが体にとって悪いわけではなく、腸内細菌のように体に必要なものも多く存在します。人の体の中は絶妙のバランスをとり、多くの細菌・ウイルスと共存しています。

 

そのバランスを保つために白血球の働きがあり、またその働きをコントロールしているのが副腎です

 

副腎が弱ると、体を守ろうとする働きが強まります。その結果、免疫が過剰になり過ぎ、臓器・器官に宿っている細菌・ウイルスの中で、炎症の原因とはならないものまで攻撃をしはじめます。その結果、慢性の炎症症状が体のいたる所でおきます。

 

その症状は、「ずっと風邪が治らない」「膀胱炎を繰り返す」「関節が痛み熱をおびる」など多岐にわたります。

 

 一度、宿った細菌・ウイルスは死なない
人は細菌やウイルスと共存しています。例えば喉にはびこった細菌・ウイルスは扁桃腺炎を引き起こします。また、肺にはびこった細菌・ウイルスは肺炎を、膀胱にはびこった細菌・ウイルスは、膀胱炎を引き起こします。

 

一度、臓器・器官にはびこった細菌・ウイルスは、一生その臓器・器官にいすわり続けます。しかし、体が健康であるなら、それらの細菌・ウイルスの数は免疫にコントロールされて増殖できません。

 

例えば、結核に一度罹った人は、加齢により抵抗力が落ちた時に再び結核を発症する場合があります。このケースは、結核菌が外部から新たに入ってきたのではなく、以前罹った結核菌の生き残りが肺のなかで増殖して発症します。

 

その増殖した結核菌を白血球が敵とみなし、攻撃することで症状が表れます。

 

しかし、全ての細菌・ウイルスが炎症を起こす要素なのではありません。異物か異物ではないかの判断が重要になります。

 

風邪などの感染症になった場合、臓器・器官に宿っている細菌・ウイルスは活動を活性化しはじめます。健康な人の白血球は、臓器・器官で増えはじめた細菌・ウイルスを容易には攻撃にいかず、体に害を及ぼすかどうか様子をみて待機しています。

 

しかし、副腎疲労症候群の人は、免疫が過剰になっているために臓器・器官にはびこった細菌・ウイルスの多くを敵とみなしてしまいます。そのことによって、体内のいたるところで炎症症状がでます。

 

ここでは、「一般的な膀胱炎」と「副腎疲労症候群を患った場合の膀胱炎」の違いを例にあげてみます。

 

 膀胱炎になるメカニズム:

 

 @風邪などの感染症に罹った時、その細菌・ウイルスの一部が膀胱に宿る

 

 A膀胱に宿った細菌・ウイルスを安易に攻撃せず見守る

 

 B「A」の作用により、膀胱内では炎症症状がでにくい

 

 C膀胱の細菌・ウイルスの働きが高まってくると、白血球が攻撃をはじめる

 

このように、健康な人の白血球には細菌・ウイルスが悪か善かの見極めができるので、体内では炎症症状が多くはおきません。

 

 副腎疲労症候群と膀胱炎のメカニズム

 

 @膀胱に宿った細菌・ウイルスを敵と決めつけ、即座に攻撃する

 

 A白血球の攻撃のために膀胱に炎症がでる

 

 B炎症や細菌・ウイルスの増殖を薬で止める

 

 C薬に耐性をもった細菌・ウイルスが膀胱内で生き残る

 

 D膀胱内で生き残った細菌・ウイルスを敵と決めて攻撃する

 

上記のように、副腎疲労症候群になると、心身ともに怖がりになる傾向があります。そのために白血球の働きが過剰になり、体を必要以上に守ろうとします。その結果、その細菌・ウイルスが善か悪かの判断ができなくなり、すぐに攻撃をしてしまいます。

 

ですので、副腎疲労症候群を患うと、体のいたるところで炎症症状がでてきます。

 

 免疫が過剰なのに免疫力をあげろという医学界の不思議
最近、私のところに来院される患者さんの症状で激増しているのが、原因不明の関節炎や、慢性の風邪症状、またはヘルペスウイルスが原因となる突発性難聴など、明らかに白血球の過剰攻撃による症状です。

 

それらの症状から推測してわかることは、免疫が過剰になり過ぎているということです。しかし、世間では「免疫力を上げましょう」の大合唱です。このことに私はとても疑問を感じます。

 

免疫は過剰でも低下しても健康ではいられません。免疫は安定していなければなりません。その免疫の安定に大きく関与しているのが、副腎という器官であることを理解してください。

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