副腎疲労症候群と女性ホルモンの関係

 社会進出した女性の悩み
最近は、女性が社会で活躍することが多くなりました。しかし、女性は家事や育児という家庭での仕事があります。それに加え、会社での仕事がプラスされます。したがって、働く女性の体は疲弊してやすいです。

 

実際に、私の治療所には、有能なキャリアをもった女性(主婦)が、仕事や育児に頑張り過ぎて体調を崩して来院されます。その来院の理由に、生理不順や卵巣膿種、または不妊症などの婦人科系疾患があります。

 

 頑張り過ぎと婦人科疾患の関係
女性が仕事や育児などで頑張り過ぎると、なぜ婦人科疾患が増えるのでしょうか? この理由を説明していきます。

 

人がストレスに長期間さらされると、脳はストレスに対応するために副腎にホルモンを要求します。脳の命令に従って副腎はホルモンを造り続け、やがて副腎疲労症候群に陥ります。

 

副腎疲労症候群に陥る前の段階では、副腎に大量のホルモンの材料が運ばれます。このホルモンの材料は肝臓が合成するコレステロールです。

 

ここで覚えておいて欲しいことがあります。副腎皮質で造られるコルチゾールも、卵巣で造られるプロゲステロン(黄体ホルモン)も、エストロゲン(卵胞ホルモン)も、元の「材料」は肝臓が作るコレステロールです。

 

ようするに、肝臓が造るコレステロールを、副腎と卵巣で分けあっているのです。そして、このコレステロールから作られるホルモンを「ステロイドホルモン」と言います。

 

ステロイドホルモンとは、副腎皮質ホルモンであり、男女の性腺ホルモンのことを言います。

 

副腎皮質で作られるコルチゾールは、ストレス対応ホルモンであり、また炎症や痛みを抑制したり、血糖値をコントロールしたりします。ただ、ストレスが続くと、このコルチゾールや他の副腎皮質ホルモンが造られすぎてしまいます。

 

ようするに、ストレス時には、ホルモンの材料であるコレステロールを副腎が奪い取るため、卵巣にいくコレステロール量が少なくなってしまうのです。

 

材料を奪われた卵巣は、質・濃度とも低下したプロゲステロンを合成してしまいます。プロゲステロンの質・濃度が低下してしまうことにより、生理不順や生理前症候群などの症状が表れます。

 

 女子のマラソン選手は生理がとまる
本格的にマラソンをしている女性は生理がとまります。この理由を説明します。

 

 @1日20キロ以上の距離を継続して走ることはストレスであり、副腎で大量のホルモンが造られる

 

 Aホルモンの材料であるコレステロールが、副腎に奪い取られる

 

 B副腎にコレステロールを奪い取られた卵巣には、必要なコレステロール量がとどかなくなる

 

 Cホルモンの材料であるコレステロールが来ないので女性ホルモンの質・濃度が低下する

 

 D質・濃度の低下した女性ホルモンでは生理がおこらない

 

上記したように、継続したストレス時には生理がとまります。これはマラソンだけに限らず、仕事や介護などのストレスでも同じです。

 

 生理前にイライラする理由
男性に比べ女性は、感情の起伏が激しい傾向があります。これは、女性ホルモンが大きく関与しているからです。

 

ここで、生理前になると無性にイライラする生理前症候群がおこるメカニズムを説明します。

 

 @ストレス時には、ホルモンの材料であるコレステロールが副腎に奪われる

 

 Aしかし、妊娠を促進し子孫を残すために、生理前は卵巣がコレステロールを優先的に奪う

 

 B卵巣にコレステロールを奪われた副腎は、質・濃度の低下した副腎ホルモンを合成してしまう

 

 C質・濃度の低下した副腎ホルモンを脳に送るが、脳はそれらを受け取らない

 

 D脳に、副腎ホルモンが届きにくくなるために脳はイライラし、脳からの命令に不具合が生じる

 

上記したようなこととから、生理前症候群を発症します。

 

 生理と排卵の仕組み 
上述したように、ホルモンの材料であるコレステロールを副腎と卵巣が奪い合います。ストレス時には副腎がコレステロールを奪い、生理前には卵巣がコレステロールを奪います。

 

しかし、今度は肝臓で合成するコレステロール自体の質・濃度が低下してきます。そうなると、副腎でも卵巣でも上質のホルモンができず色々な症状を発症します。

 

その一つに排卵していないのに生理になる、無排卵の生理になっていることがあります。

 

無排卵生理を説明する前に、「生理のおこる仕組み」や「排卵の仕組み」を理解しなければなりません。

 

生理のおこる仕組み:
 @年頃になると、脳の視床下部の命令を受け、脳の下垂体から卵胞刺激ホルモンの分泌が増える
    注)卵胞刺激ホルモンとはエストロゲン分泌を促すホルモンである    

 

 A卵胞刺激ホルモンの作用で、休止状態の卵胞が、「卵巣の中で」発育を始める

 

 B卵胞刺激ホルモンの命令を受け、卵胞からエストロゲンの分泌が増える

 

 Cこのエストロゲンが子宮内膜を「厚く」して、卵子が受精した時に着床する為の「ベッド」を作る

 

 D受精すると妊娠であり、受精しないと、この「ベッド」は不要となり体外に捨てられる

 

「D」で述べたように受精しないと子宮内膜のベッドは不要になります。それを体外に捨てる際に出血します。これが生理のメカニズムです。

 

 排卵の仕組み:
 @エストロゲン(卵胞ホルモン)が、ある一定量になると、脳の視床下部はエストロゲンをそれ以上出さないように、下垂体に命令を出します。

 

 Aエストロゲン放出を止めた下垂体は、次に排卵を促すプロゲステロン(黄体ホルモン)を出す

 

 B血液によって運ばれたプロゲステロンの作用で、120個ほどある成熟卵胞から卵が一つ飛び出す

 

これが排卵です。この飛び出した卵が卵管内に入っていきます。排卵された「卵子」は約24時間は生きています。そこで、24時間以内に、卵管内で精子と巡り会い結合すれば妊娠となります。

 

 ストレスと無排卵生理の関係
継続するストレスに対応するために、副腎がホルモンの材料であるコレステロールを奪い、卵巣にはコレステロールが届きにくくなります。

 

その結果、卵巣が造るプロゲステロンやエストロゲンの質・濃度が低下します。質の低下したホルモンでは、上記したメカニズムが機能しなくなり排卵をできなくなります。

 

無排卵になるということは、上質のエストロゲンやプロゲステロンが作られていないことが推測できます。そのような状態が続くと、女性特有の体調不良になる可能性が高くなります。

 

しかし、ストレス時でも婦人系疾患を発症しない人もいます。そのよう人は、遺伝的に肝臓で造るコレステロールの質・濃度が高いと推測されます。したがって私の治療所では、婦人系疾患であれ、副腎疲労症候群であれ、肝臓の大切さを患者さんに説明をします。

 

多くの人は、婦人系疾患だから婦人科を受診します。そして、検査で不足しているホルモンを見つけてもらい、そのホルモンを補充する治療をします。しかし、それは何の問題解決にもなっていないことに気づいて下さい。

 

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