起立性調節障害の原因:脳への栄養素の不足

 最近、急増している起立性調節障害
ひと昔前まで「子どもは元気である」ということはいわば当然のことでした。しかし、最近はその常識が覆されてきました。朝が起きれない、慢性疲労が取れないなどの理由で学校に登校できない生徒が急増しています。その数は皆さまが想像しているよりもはるかに多いのです。

 

そのような症状を「起立性調節障害」といいます。起立性調節障害は、自律神経失調症に属します。原因が分かりにくい自律神経失調症をさらに細分化し、病名を付けていくという現代医学の不思議な手法です。

 

起立性調節障害は、特に思春期に起こりやすく、女子の発症率が高いのも特徴の一つです。その理由は、医療現場では下記のように説明されています。

 

 ・思春期は急激な肉体の成長に対して、自律神経系や循環器系の発達が追いつかないために自律神経系のバランスが崩れてしまうことが大きな原因ではないかと考えられています。

 

この説明を読んだ人は、それはわかる、それではどのようにして治していくのかが知りたいのではないでしょうか。病院で検査しても低血圧傾向などを指摘されますが主たる原因がないことで治療法は確立されていません。医師によっては精神的な部分を指摘し心療内科を勧める場合もあります。

 

 「起立性調整障害」をひも解く
私は現在、西宮・名古屋・東京で起立性調整障害や慢性疲労症候群、子宮頸がんのワクチンの副作用に苦しむお子様をサポートしています。

 

その子たちに、ある共通点があると私なりに考えています。の共通点とは、「真面目で頭を使えるタイプ」「アレルギー症状をもっている子が多い」という点です。

 

まず、「頭を使えるタイプ」ついて説明していきます。
将棋をさす際に、頭に特殊な装置を装着し、血液の流れを調べます。頭を使えないタイプは、「目の周囲に血液が集まる」ことで、画像では目の周囲が赤くなります。この意味は将棋をさす際に、脳を使っているのではなく「目」で将棋の駒を見ていることを示しています。

 

一方、プロの棋士に同じ装置をつけ将棋をさしてもらうと、頭全体が真っ赤になります。つまり、頭に血液が大量に運ばれたことを意味します。この実験から解ることは将棋をさしても、目だけで判断する(頭を使わないタイプ)と何百手先まで考える(頭を使うタイプ)に別れるということです。

 

起立性調整障害になるタイプのお子さんのほとんどは「頭を使えるタイプ」に属すると私は感じています。

 

 「頭を使えるタイプ」がなぜ、起立性調整障害になりやすいのか?
ここで人の構造を車に例えて説明していきます。

 

 @人の脳は車で例えるとエンジンである

 

 Aエンジンを動かすにはガソリンとオイルが必要である

 

 B人にとっての「ガソリンは栄養素」であり「オイルはホルモン」である

 

上記したように、車を動かすにはガソリンやオイルが必要なように、人の脳を動かすには栄養素とホルモンが必要なのです。

 

特に、「頭を使えるタイプの脳は、高級車のエンジンを搭載しているということです。」と私は患者さんに説明しています。しかし、良い脳(エンジン)をもっていることは良いことばかりではありません。そこ理由をまとめます。

 

 @優秀な脳を動かすには、栄養価の高い食材(ガソリン)や質の良いホルモン(オイル)が必要である

 

 A「脳を使えるタイプ」は、頭を頻繁に使うことで、大量の栄養素(ガソリン)やホルモン(オイル)が必要になる

 

上記したように、脳の栄養とは食事から摂取した脂肪酸とアミノ酸や少量の糖質であり、またその他に体内で合成されるホルモンですが、それらを作り出すための消化器官や内分泌器官(ホルモンを合成)の働きが「強いか・弱いか」が大きく関係しています。

 

つまり、起立性調節障害になりやすいタイプは、脳を酷使することで多くの栄養素やホルモンが必要なことはお伝えしました。そのためには「内臓力」が必要なのです。

 

 「内臓力」を強くしないといけない
高級車のエンジンを動かすにはハイオクのガソリンと質の良いオイルが必要であることはお伝えしました。

 

ここで無理な例えをしてみます。ハイオクのガソリンが必要な高級車に灯油を入れたり、オイル交換をしないで安物オイルをつぎ足していくとどうなるでしょう? 当然ながら、高級車のエンジンは壊れてしまいます。

 

それと同様に、優秀な脳に、粗悪な栄養やホルモンが運ばれたらどうなるでしょう? 当然ながら脳は誤作動をおこします。

 

つまり、起立性調節障害を発症する原因は、脳に必要な栄養やホルモンを体内でうまく合成できなくなっているということです。ただ、それだけなのです。答えは簡単なことです。

 

答えは簡単なのですが、「なぜ、栄養素やホルモンの合成力が低下してしまったのか?」そして「どのような方法で内臓力を向上させるのか?」が難しいのです。

 

内臓力の低下は、遺伝的な要因や後天的な要因が絡み合っています。

 

遺伝的要素は、遺伝的に消化器系が弱かったり、ホルモンを合成する内分泌器官が弱いことがあります。また、後天的な原因とは、親や周囲、または自分自身に課した課題を頑張って乗り切ろうとしたことで体や脳を酷使したことで「遺伝的に弱い箇所」が疲弊してしまった状態といえます。

 

身体力が低下した状態をまとめます。
・消化力について:
@精神的な緊張が続き、ヒスタミン反応が過敏になり、食物を異物と認定しだす(胃弱状態になる)
A「@」のことで、エナルギー値の高い、たんぱく質や脂肪の摂取が減り、炭水化物が増える
B「@・A」のことで、体に必要なアミノ酸や脂肪酸が獲得できない
C「B」のことで、脳に必要な栄養素が減少してしまう

 

・ホルモン合成力について:
@頑張り過ぎることで、副腎が疲弊する
A「@」のことで体内に必要なホルモンの合成力が低下し、質も低下する
B生命危機に合成される副腎ホルモンの量が増えすぎたり、減り過ぎたりし、体調不良になる

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