痩せ型タイプの食事思想を変える

 痩せ型タイプは、炭水化物が好きである
一般的に、胃がもたれた際は「うどん」や「お粥」を食べます。日本では、炭水化物が消化に良いという食育がされてきたからです。

 

しかし、本当にそうなのでしょうか。例えば、痩せ型タイプがお餅を食べた際には「胸やけ」を感じます。また、そうめんを食べると「お腹の張り」を感じます。痩せ型の人の多くは、そのような経験をしています。

 

しかし、日本では「麺類やお餅は消化に良い」という思想教育がなされてきていることで、胃が疲れている時には炭水化物を食べます。

 

一方、ステーキや豚シャブなどを食べても胸やけやお腹の張りを感じることは少ないです。しかし、日本では肉は消化に悪いと言われ続けていることで、肉を避ける傾向があります。

 

その傾向は痩せ型タイプでは特に強く持っています。

 

 痩せ型タイプの人の食べる物は似ている
痩せ型タイプの人は消化能力が弱いために、いわゆる「あっさり」した食べ物を選びます。それを例にだしてみます。

 

 @うどん屋さんでは、天ぷらうどんよりわかめうどんを選ぶ

 

 Aラーメン屋さんでは、豚骨ラーメンより塩ラーメンを選ぶ

 

 Bパン屋さんでは、バターやクリームなどが入っていないパンを選ぶ

 

 Cカレーライスは、カレーのルーが脂っこいことで食べない

 

上記したように、痩せ型タイプは胃に負担のかからない物を選んでいる「つもり」でいます

 

上記の物を選ぶ基準は、「脂っこい物」を避けることを主眼においています。確かに痩せ型の人は脂っこい物の消化は苦手なので、その選択も間違ってはいません。

 

しかし、本当に胃に負担をかけているのは天ぷらうどんの天ぷらではなく、うどん(炭水化物)です。同様に豚骨の出汁よりも麺(炭水化物)の方が負担になっており、パンに入っているバターよりパン(炭水化物)そのものが胃に負担をかけています。

 

また、カレーではルーの脂も良くはないですが本来、胃に負担をかけているのは、ルーに「とろみ」をつけさせるために使う小麦粉です。それを通常より多い白米にかけて食べることでさらに胃に負担がかかります。

 

 胃滞留時間から消化を紐解く
私がお世話になっている「炭水化物が人類を滅ぼす」の著者 夏井睦先生が書かれていることがとても面白く参考になるので紹介します。

 

食べた食物が胃袋に溜まっている時間の事を胃滞留時間(いたいりゅうじかん)といいます。一般的に、胃滞留時間が短いものを消化がよいとされています。

 

それでは肉や魚と、ご飯や麺類を比較するとどちらが胃滞留時間が短い(消化がよい)のでしょう。

 

夏井先生によると、肉や魚などのタンパク質は胃酸で速やかに分解されて小腸に送られるために、胃滞留時間は数十分程度です。

 

一方、ご飯や麺類は胃酸では消化されにくく、数時間も胃のなかに留まっていると述べています。

 

日本の教えでは肉や魚は消化が悪く、ご飯や麺類は消化に良いとされています。しかし実際は全くの逆なのです。

 

 緊急内視鏡検査で胃の中を見る
さらに夏井先生は、ご飯や麺類が消化しにくいことを、消化器内科の医師が日常的に経験していることを紹介しています。

 

緊急病棟には、原因不明の腹痛で病院に搬送されてくる人がいます。その際に医師は痛みの原因を突き止めるために下記の事を行います。

 

 @緊急に胃カメラで腹部の状態を調べる

 

 A十二指腸潰瘍穿孔(じゅうにしちょうかいようせんこう)で急性の腹膜炎を起こした時には緊急開腹手術がおこなわれ胃袋を切開することになる

 

上記したような腹部内を緊急に見た際に、きまって胃の中に残っている食物は、米粒と麺類と野菜である。多くの症例のなかでも肉の塊が胃の中に残っていることはない。と書かれています。

 

さらに夏井先生は、泥酔(でいすい)しておう吐している人の「ゲロ」を観察してみても、おう吐物の中身は米粒に麺類、そして野菜が中心であり肉の姿はどこにもないと述べています。

 

そのようなことからみても、胃滞留時間が長いのがご飯や麺類であり、滞留時間が短いのが肉などのタンパク質であることがわかります

 

 「胃に優しい」と言われている日本食を食べる日本人に胃ガンが多い
「がん」は死亡原因のトップです。最近こそ大腸がんや肺がんなどが増えてきていますが、一昔前までは日本人が一番罹患するがんといえば「胃がん」でした。

 

一般的に「日本食は胃に優しい」といわれています。しかし、胃に優しい日本食を毎日食べる日本人に胃がんが多いことに不思議さを感じます。

 

日本人に胃がんが多い理由の1つに、井戸水を使うことでの弊害としてピロリ菌が多いことが挙げられます。そのことに異論はないですが、私は炭水化物の過剰摂取による胃にかかる負担も原因の1つではないかと推測しています。

 

 食育とは国や宗教の思想が反映される
イスラム教徒は豚肉を食べることが禁じられています。また、お坊さんの世界では殺生してはいけないと教えられています。

 

このように、「食べ物」については背景に国や宗教の思想が影響しています。

 

日本でも、そのような食事思想が根付いています。それをまとめてみます。

 

 @日本人は農耕民族である

 

 A日本人の主食は米である

 

 B日本人は腸が長いので肉食には適さない

 

 C風邪をひいたらお粥やうどんを食べる

 

 D脂をとると血管が詰まる

 

上記したような食事思想が根付いています。

 

このことは、ずいぶん昔からの影響が現代にまで影響を促しています。

 

例えば日本では、天武天皇の治世(675年)に最初の肉食禁止の勅令が公布されています。その内容は、イノシシやシカは食しても良いが農耕に必要な牛や馬は食べてはいけない、また鶏は神の遣いなので食べてはいけないといことが主旨だったそうです。

 

その後、「四足禁止令」は長年にわたり何度も発令されました。その背景には人口増加に伴い、本来の主食であるタンパク質が不足してきたことも四足禁止の背景にあるように思います。

 

その影響でいつしか肉は体に悪い、ウサギを食べると「三つ口(みつくち)」になるなどのタンパク質が体に悪いという思想が日本国民に浸透しました。

 

一方、「1粒のお米には7人の神様が宿る」など穀物を重んじる話しは多くあります。その影響で米や麺類を中心とした「一般人の日本食文化」ができたのではないかと推測されます。

 

なぜ、「一般人の日本食文化」と上記で表現したかというと、懐石料理をみればその理由は分かります。

 

懐石料理は、上流階級の食事内容に近い食べ方の見本です。まず、お造りや野菜がでてメインの魚か肉がでてきます。そして最後に少量の炭水化物と果物が出てきます。

 

懐石料理をみれば「主食が炭水化物でない」ことがわかります。一方、一般の家では、お米が主食であり「おかずとご飯は交互に食べなさい」としつけられます。

 

このように、食事方法は思想が大きく反映されます。

 

時に痩せ型の人は自分自身の消化力が弱いことで、「肉や脂は消化に悪い」と思い、したがって農耕民族である日本人は「米や麺が体に適している」と思いこむことで、知らぬ間に炭水化物に手が伸びてしまいます。

 

 時には常識を疑ってみることも大切である
思想が根付くと、それが常識となります。そうなると教えられていることに対し何の疑いも持たなくなります。それがいわゆる洗脳です。

 

上述してきたように痩せ型タイプは、炭水化物を食べると「胃もたれ」が起こることは色々な場面で経験しています。しかし、日本の食育思想による「肉は消化に悪い」ということを信じ、肉類を避け炭水化物中心の食生活になっています。

 

常識とは多くの意見であり、そのことが必ずしも正解ではありません。まさに、「炭水化物は消化に良い」といわれていることに対して、それが当てはまるのではないでしょうか。

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