痩せ型タイプが脂肪肝になる理由

 

脂肪は太っている人の代名詞ではない


病気の原因に関して、一般的に言われていることが本当の原因ではないことがあります。その代表的なものが「脂肪」に関する情報です。

 

一般的に脂肪は太っている人の代名詞になっています。しかし、実際には痩せてる人で血液中のコレステロールや中性脂肪が高い場合人は多くいます。また、痩せてるのに血液検査で脂肪肝と診断されるケースも多いです。

 

痩せ型タイプは消化力が弱いことで、肉や油物を避ける傾向にあります。ようする脂肪に変化すると言われている食材の摂取量は多くはありません。

 

 

何を食べると体内で脂肪に変換されるのか


一般的には、血液検査で脂質異常と診断された場合、医師からは油物やコレステロールを多く含む食材を食べないよう指導されます。また、家族や本人もそのことを真に受け食事改善をします。

 

ここで、いくつかの例を挙げ、「何を食べれば体内で脂肪に変わるのか」の説明をします。

 

 @フォアグラ(ガチョウの脂肪肝):
世界3大珍味の一つに、フォアグラがあります。フォアグラとはガチョウの肝臓を脂肪肝にすることであの味を醸し出しています。

 

自然に生息しているガチョウは脂肪肝にはなりません。それでは、フォアグラ(ガチョウの脂肪肝)はどのようにして作り出しているんでしょう。

 

それは、人工的に飼っているガチョウの口を開けさせ、そこに無理やり穀物(炭水化物)を食べさせます。

 

炭水化物(糖質)は、運動や働くことでエネルギー源として消費されますが、フォアグラを作ることを目的としたガチョウには運動はさせません。

 

ようするに、炭水化物(糖質)を無理やり摂取させ、さらに運動をさせないことで体内では糖質が消費されずに余ってきます。

 

動物には余った糖質を脂肪に変換して蓄える本能が備わっています。それは、いつかおこりうる飢餓に備えた防衛本能です。その作業の中心は肝臓がおこなっています。

 

度重なる糖質の過剰摂取の状況では、肝臓は糖を脂肪に変換する能力が落ちてきます。その結果質の悪い脂肪が多く生産されます。

 

細胞は質の悪い脂肪の受け入れを拒否します。そうなると行き場のない、質の悪い脂肪分が肝臓に蓄積します。その働きを利用したのがフォアグラ(ガチョウの脂肪肝)です。

 

ここで考えてほしいことは、フォアグラ(脂肪肝)をつくるのに、油は一切与えていないということです

 

 A脂肪分4.0%の牛乳:
牛乳は脂肪分が多いことで濃厚な味わいが深まると言われています。しかし牛を放牧して飼うと、脂肪分4.0%以上にはなりにくいとされています。

 

かの有名なアイスクリーム、ハーゲンダッツを製造している会社は、アイスクリームの原料である生乳の脂肪分は4.0%でないと契約を結びません。

 

そこで酪農家は、大手の会社と契約を結ぶために脂肪分4.0%になるように研究しています。

 

その方法は、草食動物である牛のエサに穀物(炭水化物)を混ぜて飼育する方法です。また、運動量は控えさせエネルギーの燃焼を抑制します。

 

その結果、食べた糖質(炭水化物)は体内で余ります。余った糖質は肝臓で脂肪という形に変換して体内に蓄えられます。

 

本来、牛の主食でない穀物(糖質)を強制的に食べさせ、かつ運動を控えさせることで体内に脂肪が増えてきます。そして、さらにその食事を継続することで糖質は余りその処理に肝臓は疲弊します。

 

疲弊した肝臓が糖から作り出す脂肪は質が悪く、細胞が受け取りを拒否することでミルク(血液)中に行き場のない脂肪が増えます。

 

その結果、ミルク(血液)に脂肪分4.0%が含まれます。

 

この飼育方法は黒毛和牛の世界も同じです。黒毛和牛の特徴はいわゆる「霜降り」という赤みの肉に脂肪分が入っていることで、やわらかく甘みのある肉ができます。

 

世界でも人気の黒毛和牛も穀物(炭水化物)をエサに混ぜることで「霜降り(脂肪)」の肉を生産しています。

 

これも上記した方法を行い、糖質から脂肪分を作りださせています。

 

 B相撲取りの新弟子:
人を太らせる必要のある職業に「相撲」があります。相撲は体重があるほうが有利なことで、無理やりに体重を増やす食事法をとっています。

 

力士が食べる食事の中心は「ちゃんこ鍋」です。ちゃんこ鍋に肉や魚、野菜などが多く入っていてバランスの取れた内容です。しかし、相撲の世界では実力のある横綱や大関からちゃんこ鍋を食べるしきたりがあります。

 

したがって、入門したての新弟子はちゃんこ鍋を食べるのは最後になります。先輩方が食べてしまうことで鍋の中身はほとんど空の状態です。

 

そこで、新弟子は残ったスープにうどんを入れ、それをオカズに白米を3〜5杯ほど食べます。ようするに、炭水化物(糖質)を過剰に摂取する方法です。

 

また力士は太るために、練習以外は動くことは控え暇があれば寝て過ごします。その結果、摂取した糖はエネルギーとしては使い切れずに、肝臓で脂肪に変換され体内に蓄積していきます。

 

上記した@〜Bの共通点は、体内に脂肪を増やすことを目的としています。

 

一般的には、体内の脂肪分を増やす方法は、いわゆる「油物」を多く摂取すること思われています。しかし、@〜Bの食事法に脂質は食べさせていません。

 

 

痩せ型タイプは炭水化物(糖質)を多く摂取する


上述してきたように、脂肪を増やす食事法は炭水化物(糖質)を多く摂取させることがポイントです。脂肪が増える原因は「油の摂取量と関係している」と思われていますが実際はそうではありません。

 

痩せ型タイプの特徴の1つに、痩せ型脂質異常があります。

 

痩せ型タイプの人は、血液検査で脂肪肝や中性脂肪などを指摘された場合、油物が「悪の根源ある」と思い込み油の摂取を控えます。

 

さらに、医師も油物やコレステロールを多く含む食材を食べ過ぎないように注意を促します。その事を真に受けそれらの食材の摂取を制限します。

 

しかし冷静に考えてほしいのは、痩せ型タイプは元来、消化器官が弱く油物やコレステロールを多く含む食材は食べることができない傾向にあります。ようするに、油物はあまり食べていないのです。

 

それなのに、痩せ型タイプで脂質異常があった場合、一般的な定説の影響で、さらに油物を控えてしまいます。

 

そうすると、食事の中心は炭水化物(糖質)になります。その結果、体内で余った糖は肝臓が脂肪に変換しますが糖を脂肪に変換する肝臓は疲弊してしまいます。

 

疲弊した肝臓は、質の悪い脂質しか合成できなくなります。質の悪い脂質は細胞が受け入れを拒否することで、肝臓の細胞に溜まったり血液中に余ってきます。

 

 

上質の油を積極的にとり、高温で調理した油の摂取は避ける


痩せ型タイプは、油物を避ける傾向にあることはお伝えしました。

 

しかし、人は脂肪酸がないと生存できません。したがって、魚介類や低温圧搾で抽出した油を積極的に摂ることをお勧めします。

 

一方、コロッケやドーナツなど植物油を高温で調理した酸化油の摂取は控えるようにしてください。

 

長年にわたり、言い伝えられてきたことは正しいと思いがちですが、中にはそうでないこともあります。特に食事に関しては思想が大きく反映しています。

 

その食事法の中でも最も誤解が多いのは油についてです。上述してきたように「油」を食べなくても体内の脂肪は増えるということを認識してください。

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