痩せ型タイプと軽度うつ症状の関係

 

痩せ過ぎで慢性疲労症候群の人は多い


2015年の厚労省の発表によると8人に1人は痩せ過ぎであると発表されました。飽食の時代に痩せ過ぎの方が意外に多いことに驚かされます。

 

痩せている人が発症する症状の1つに、軽度のうつ症状があります。その症状が発症する理由の1つに痩せ型タイプに多い性格が関係しています。

 

また、痩せ型タイプの特徴である「優秀な脳を緻密に働かせる」には、食事から獲得した栄養素が不可欠です。

 

しかし、痩せ型タイプの多くは自分の脳を養うための栄養素を獲得することができない人がいます。そのようになる原因に消化力の弱さあります。それをまとめます。

 

 @胃の消化力が弱く、タンパク質や油物が苦手である

 

 A炭水化物を食べ過ぎて膵臓が疲弊し消化力が落ちる

 

 B過緊張のために呼吸が浅く、食物の代謝能力が低い

 

 C「A」の影響ですい臓が造るインスリンホルモンの質が低下する

 

上記したことが原因で痩せている人は、自分自身の脳を働かせるだけの栄養素の獲得ができません。

 

 

痩せ過ぎると軽度うつ症状になる傾向がある


現代社会はストレスが多く、その影響でうつ症状を発症する人が急増しています。

 

その原因の1つにセロトニンという物質が関係しています。

 

セロトニンは脳を安定させてくれる物質です。太陽の光を浴びたり、リズム運動をすることでセロトニンは増えるといわれています。しかしその方法では、あくまで補足程度のセロトニンを増やすにすぎません。

 

軽度うつ症状を改善させるには脳内でセロトニンを合成させねばなりません。

 

 

セロトニンの材料はトリプトファンである


脳内でセロトニンを増やすには、セロトニンを合成させる材料が必要です。その材料とはトリプトファン(アミノ酸)です。

 

トリプトファンは脳内に入ることで、それを材料に脳内でセロトニンが合成されます

 

セロトニンは脳内を安定させる物質であり、セロトニンが代謝されてメラトニンができます。メラトニンは質の良い睡眠には不可欠な物質です。ようするにセロトニンが合成されないと不眠傾向が強くなります。

 

トリプトファンは動物性のタンパク質や牛乳、アーモンドに多く含まれています。したがって、トリプトファンの材料になる物質は積極的に食べる必要があります。

 

しかし痩せ型のタイプは、動物性のタンパク質を避ける傾向にあるためにトリプトファンの材料が不足します。

 

 

トリプトファンが脳内に入るためには引率者がいる


体内ではトリプトファンは単独で脳内入れない仕組みになっています。脳には脳関門という関所があり、脳に不必要な物質は通れないように厳重に見張りをしています。

 

トリプトファンは単独では脳にある関所を通過できないことはお伝えしました。それではトリプトファンはどのようにして脳内に入っていくのでしょう?

 

それはすい臓が分泌するインスリンがトリプトファンを引率して脳内に連れて行ってくれます。

 

インスリンは炭水化物を食べた際に分泌されるホルモンであることから、セロトニン合成のためには炭水化物を摂取する必要があると言われています。

 

 

インスリンホルモンの質が大事である


痩せ型タイプは一般の人よりも炭水化物を多く摂っています。その理屈からいえば多くのインスリンがすい臓から分泌されることでトリプトファンが脳内に入っていくことができ、セロトニンを効率よく合成できるはずです。

 

しかし、ここで問題が生じます。

 

痩せ型タイプの食事の中心は炭水化物です。炭水化物(糖質)を細胞に運ぶ仕事はすい臓が分泌するインスリンです。しかし、その食生活を長期間続けてきていることですい臓はホルモンの合成力が低下します。

 

ようするに、すい臓が疲弊してくるとすい臓から分泌されるインスリンホルモンの質が低下してしまいます

 

本来、インスリンはトリプトファンを引率し脳内に入っていきますが、脳関門(関所)は質の低下したインスリンが引率するトリプトファンを不審者と判断します。

 

不審者と判断された、質の低下したインスリンとトリプトファンの結合物は脳内に入ることができません。

 

 

痩せ型に軽度うつが多い理由


セロトニンを脳内で増やすには、食事から動物性のタンパク質を摂取し、それを消化・分解してできるトリプトファンがで必要です。そのトリプトファンはインスリンホルモンの働きで脳内に運ばれ、」セロトニンが合成されます。

 

ここで痩せ型タイプに軽度うつ症状が多い理由をまとめます。

 

 @痩せ過ぎタイプは消化力が弱く、タンパク質や脂質を避ける傾向にある

 

 A「@」の理由により、トリプトファンを作る材料が不足傾向にある

 

 B長期間にわたる炭水化物の過剰摂取により、すい臓は疲弊する

 

 C「B」の結果、すい臓が分泌するインスリンホルモンの質が低下する

 

 D「C」の影響でトリプトファンは脳内に入っていくことができない

 

 Eトリプトファンが脳内に入っていけないことでセロトニンの合成量が不足する

 

セロトニンが少ないことで脳は不安定傾向(軽度うつ症状)になります。またセロトニンが少ないことで、メラトニンができにくくなり不眠傾向になります。

 

うつ症状になる原因は、ストレスを筆頭に多くのことが複雑に絡み合って発症します。その原因の1つに、脳内に必要な栄養素が不足することがあります。

 

脳が必要とする物質にセロトニンがあります。一般的にセロトニンの合成には炭水化物を食べた際に、すい臓から分泌されるインスリンホルモンが必要であると言われています。

 

インスリンホルモンは、セロトニンの材料であるトリプトファンを脳に運ぶ役目を担っているからです。

 

しかし痩せ型タイプは、日常から炭水化物を食べ過ぎることでインスリンホルモンの質が低下しています。したがって、質の悪いインスリンホルモンではトリプトファンを脳内に運ぶことはできません。

 

通常、病院ではホルモンの量を測定します。しかし、ホルモンの働きは量も大切ですが、それ以上に「質」が大切であると私は思っています。

 

この章で述べた、「痩せ型と軽度うつ症状」の背景にある、痩せ型とすい臓と関係のページも参考にして下さい。

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