花粉の季節とアトピー性皮膚の関係
花粉症の季節に皮膚がかゆくなる
アトピー性皮膚を患っている人の多くは、長い間、かゆみや体内炎症により、副腎が疲弊しています。
川本療法の副腎チェック法で検査しても、全員の方の副腎は硬直傾向にあります。
副腎が疲弊すると皮膚に存在しているセンサーは過敏になります。また、皮膚のバリア機能が低下し、水分と油脂が減っていることもあり、多種なものに反応してしまいます。
その反応が著名に出るのが花粉症の季節です。
免疫についておさらいしておきましょう
免疫とは体内に侵入しようとする、または侵入してきた病原体や異物を排除する仕組みです。
この仕組みを統率しているのが「体内に存在する免疫細胞」です。免疫細胞には大きく分けて2種類あります。それをまとめます。
@「TH1」−ウイルスや細菌などから体を守る
A「TH2」−花粉や埃(ほこり)などのアレルゲンに反応する
「@・A」の両者の免疫バランスが均衝(きんこう)することで正常な免疫対応ができます。
アトピー性皮膚では「TH−2」が優位になり過ぎる
アトピー性皮膚は難治化していることで、副腎が弱り、免疫が過剰であることはお伝えしました。
そのことで、自分自身を守るために侵入物を早めに食い止めようと「皮膚に存在するTH−2免疫が過剰」になります。
「TH−2」が過剰になると、皮膚に付着した本来悪さをしない異物(花粉や埃)にまでも過剰に反応し患部に炎症が起きてしまいます。
しかし、この状態は、アトピー性皮膚炎自体が悪化したのではありません。アトピー性皮膚を患っていることで、皮膚の免疫が過敏になり、二次的な痒みを生じているのです。
そのことで、更に、体内の免疫システムは乱れアトピー性皮膚炎も悪化してしまいます。
「TH−2」を正常化させると二次的な炎症は減る
それでは、どのようにしたら「TH−1」と「TH−2」のバランスが保たれるのでしょうか?
それはとても難しく根気がいりますが、不可能ではありません。それでは、その方法をお伝えします。
「自宅で簡単な道具を使って、皮膚(神経)刺激をする」このことに尽きます。
えっ? と、思われたことでしょう。
先人は「乾布摩擦で喘息が治る」と説きました。その意味は、皮膚(神経)を刺激することで、免疫反応(「TH−1」と「TH−2」)のバランスが保たれることを知っていたからです。
その知恵には驚かされますね。
川本療法の思想の中心は、「皮膚(神経)」へのアプローチです。治療院で施術してもらう以外に自宅でも刺激法を実践して頂きます。
アトピー性皮膚炎の方は結婚を望まない
がん患者さんが結婚し夫婦で協力していく話はよく耳にします。一方、アトピー性皮膚炎の方は「見た目や子どもへ遺伝するのでは」という思考が働き、恋愛や結婚をしない人が多くいます。
そのことで、アトピー性皮膚炎の方はスキンシップ不足になります。
上述したように、免疫システムを正常化させるのに必須なのが「皮膚刺激=スキンシップ」です。その最も重要なことが足りていないのです。
そのことで「TH−1」と「TH−2」のバランスはさらに乱れ、花粉やPM2,5、または化学物質などに過剰反応してしまいます。
理解して頂きたいいのは花粉症の季節に、痒みが出るのはアトピー性皮膚炎が悪化したのではなく、アトピー性皮膚炎があることで「TH−1」と「TH−2」のバランスが乱れ、二次的な痒みが出ているということです。
皮膚刺激、一見、関係ないように思われますがこの地道な努力なくして改善はないと私は思っています。
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