赤ちゃんはなぜ、母乳だけで生きれるのか

 母乳の成分は何なのか
人は食べないと生きていけません。なぜなら、人は食べた材料にからエネルギーを作りだしているからです。

 

ただ、乳児は母乳のみで過ごします。そのことから母乳には完璧な栄養素が含まれているのではないかと思ってしまいます。

 

ここで母乳100gに含まれる栄養成分をまとめます。(母乳の成分は、母体の個体差や搾乳後の時間によって多少の変動がある)

 

 ・糖質−6,8g (乳糖が95%の6gを占める) 
 ・脂質−3,4g
 ・タンパク質−1,1g

 

上記した成分が母乳に含まれています。

 

 糖質のうち乳糖が95%を占めている
ここで注目したいのは、母乳の成分に含まれる糖質のうち95%が乳糖であることです。

 

乳糖(ラクトース)は母乳や牛乳の乳汁にしかなく、「ブドウ糖とガラクトース」が結合した状態です。したがって、乳糖とはブドウ糖単独ではないことをまず理解下さい。

 

そこで気がついてほしいことがあります。それは一般的に、脳の栄養素といわれているブドウ糖やデンプンが母乳には含まれていないということです。

 

新生児期は脳が最も発達する時期です。それなのに新生児の唯一の食事である母乳には、脳のエネルギー源といわれているブドウ糖やデンプンが含まれていないことに不思議さを感じます。

 

それでは新生児の脳の発達を支えている栄養素は何なのかという疑問が湧いてきます。そのことを紐解くには、母乳が体内でどのように利用されているのかを知る必要があります。

 

そこでまずは母乳に多く含まれている乳糖についてまとめます。

 

 ・新生児の腸内細菌の中心であるビフィズス菌の繁殖を助ける

 

 ・中性脂肪に変えられて体内に貯蔵される

 

 ・身体の構成成分となる

 

 ・体内を循環し、エネルギーを供給する

 

上記したように、新生児の体内で分解された乳糖はこのような働をしています。

 

 母乳の糖質には5%のオリゴ糖が含まれている
母乳には乳糖が多く含まれていることはお伝えしました。次に注目してほしいことは、母乳にはオリゴ糖も含まれていることです。

 

人の体はオリゴ糖を分解して、栄養素として利用することはできません。しかし、母乳には栄養素として利用できないオリゴ糖が含まれています。

 

それでは、オリゴ糖は何のために母乳内に存在しているのでしょう? そのことをまとめます。

 

 @体内で分解できなかったオリゴ糖は大腸に達する

 

 A赤ちゃんの腸内はビフィズス菌が優勢常態である

 

 Bビフィズス菌はオリゴ糖を利用して有機酸(乳酸など)を作る

 

 Cビフィズス菌はオリゴ糖を利用して短鎖脂肪酸(酢酸・酪酸など)を作る

 

上記したように、体内では分解することができず栄養素として利用できないオリゴ糖が母乳に含まれているのは、大腸に生息する腸内細菌(ビフィズス菌)のエサとして必要だからです。

 

新生児の腸内で作られた有機酸や短鎖脂肪酸は、腸内を酸性にすることで悪玉細菌(phがアルカリ性を好む)の増殖を防いでいます。

 

 腸内で作られた短鎖脂肪酸は「血液に運ばれ脳に達する」と推測している
新生児の体の発達は日進月歩です。特に脳は新生児の時期に最も発達するといわれています。

 

しかし、新生児の唯一の食事である母乳にはブドウ糖が含まれていません。

 

一般的には脳のエネルギー源はブドウ糖といわれていますが、それが含まれていない母乳で新生児の脳が発達することから考えるとその見解は不自然に思えます。

 

そこで、上述したオリゴ糖と腸内細菌(ビフィズス菌)が作り出す短鎖脂肪酸がクローズアップされてきます。

 

腸内で生産された短鎖脂肪酸は、血液によって脳まで運ばれることで、脳の発達に一役かっているのではないかと推測できます。

 

また母乳に多く含まれる乳糖も中性脂肪として蓄えられ、いざというときには分解され使われます。

 

さらに、母乳の成分で2番目に多いのが脂肪です。そのことから考えると、新生児の栄養素の中心は脂肪酸であることが分かります。

 

「脳の唯一の栄養はブドウ糖である」ということが常識とされています。しかし、上述してきたことで、赤ちゃんはブドウ糖だけではなく、多くの脂肪酸によって成長することがご理解できたかと思います。

 

                             参考文献:炭水化物は人類を滅ぼす  著)夏井 睦

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