薬は、なぜ効くのか

薬は何をしてくれているのか
みなさんが服用している薬は何をしてくれているのか? その答えは病気の症状を抑えてくれる物質と理解して下さい。

 

薬は、病気の「根本」を治すものではなく、「痛みを抑制する」、「痒みを止める」、または「血圧を下げる」など、症状を抑制するものです。したがって、薬の服用を中断すると、症状は再び出てきてしまいます。

 

例えば高血圧の患者さんが、薬の作用で血圧が正常になった場合でも、医師は、「薬は一生続けて下さいね」と患者さんに伝えます。危険な状態を薬の作用で回避することに異論はありません。

 

ただ、私は不思議に思うことがあります。薬により血圧が安定傾向に向かったわけですから、本来は薬を減らしても血圧が上がりにくい体作りを提案して、薬を減らす方向に医療側が治療方針を立てるべきではないでしょうか。

 

また、アトピー性皮膚炎でも同じことがいえます。ステロイド軟膏を使うとアトピー性皮膚炎の痒みは治まります。しかし、その薬の使用を止めると痒みはすぐに再発してきます。

 

そのため、ステロイド軟膏で一時的に炎症を抑えている間に、アトピー性皮膚炎になりにくい体作りの方針を立てて再発を防ぐのが本筋ではないかと思います。

 

しかし、現代医療ではそのような考えを持った医師は多くはいません。

 

この原因は患者さんの側にもあります。多くの患者さんは、「この痛みを止めてほしい」、「この症状をなんとかしてほしい」と思っていて、その症状が治まれば病気のつらさを忘れます。日常生活において、病気改善のための努力を継続する人は少ないです。 

 

 医薬品より結果が出る物質はない
我々は、成長していくうえで多くの病気に罹ります。病気になった際には、薬によって病気の症状を抑えます。

 

この薬ですが、色々な症状に対応し、そして驚くほどの効果を発揮します。病気の症状を抑えるものに、漢方薬やサプリメントなど多くの物質がありますが、医薬品(西洋薬)ほど効果が早く出て、再現性の高い物質はありません。

 

それでは、薬は、なぜ、それだけの効果が出せるのでしょうか? その理由は、薬が体の「3つの箇所」に作用するように作られているからです。ここでは、その3つの箇所についてまとめてみます。

 

 @薬はタンパク質に作用する:
私たちの体の中で最も多い成分は「水」です。体の中のの約60〜70%が水分であるといわれています。その次に多いのがタンパク質です。体の中の約15〜20%を占めているといわれています。

 

このように多くのタンパク質が体内に存在する理由は、「細胞を造るためにはタンパク質が必要不可欠だから」というものがあります。

 

タンパク質がいくつも集まると、「細胞を形成」します。その細胞がたくさん集まると「器官(臓器)」として機能するようになります。

 

我々の体の大部分は、タンパク質を材料にして構成されています。例えば、10万キロにも及ぶ血管や、筋肉などもタンパク質の集まりです。その他にも爪や髪の毛もタンパク質で作られています。

 

このように、タンパク質は細胞を造るために必要な物質ですが、それ以外にも次のような役割を持っています

 

 @病原体が体内に侵入してきた際に、その菌から身を守るための「抗体」となる

 

 A赤血球や白血球などに含まれる「血球成分」の材料である

 

 B神経を介し、全身にシグナルを伝達するための「ホルモン」の材料である

 

上記したように、タンパク質は生命活動をしていくうえで必須な物質であります。

 

そして、ほとんどの薬はこのタンパク質に作用するように作られています。そのタンパク質の中でも、薬が作用する場所を「受容体」といいます。

 

 A薬は受容体に作用する:
私たちが、生活を営むうえで、さまざまな「シグナル」が脳から発せられています。例えば、食事をすると勝手に胃酸がでます。これは、食物を口に含むことで、脳にどのような食品を食べたかが伝わります。それを感知した脳は、「胃酸を分泌しなさい」と胃酸を出す細胞に「シグナル」を送ります。

 

このシグナルが作用する場所(器官)が受容体です。

 

例えば、腐った食品を食べた時は、味や匂いや食感で各感覚器官が「腐っている」と察知して、異変を脳に知らせます。その異変を感じとった脳は、胃の壁の受容体にシグナルを送ることにより、胃の壁を収縮させ、胃の中の内容物を外に出すように指示します。これが「おう吐」です。

 

風邪を引いた際に「おう吐止め」の薬を飲めば、不思議におう吐は止まります。なぜ、薬でおう吐が止まるのかが少し理解できてきたのではないでしょうか。おう吐止めの薬は、胃の壁の受容体に働きかけ、脳からの「内容物を吐きなさい」というシグナルが感じないようにしているわけです。

 

薬には、多くの種類があります。そのように多くの種類が必要な理由は、体には多くの受容体が存在しているからです。そして、薬はどの受容体に働きかけるかによって種類が異なります。

 

 B薬は酵素に作用する:
3つ目に挙げるのは「酵素」です。生体内のほとんどの化学変化は「酵素」の作用でおこっています。酵素の作用は「ある物質を別の物質へと変換する働き」です。

 

酵素によって「痛み」や「痒み」または、「血圧の情報」に関わる物質が造られ、それらの物質が脳に「痛み」や「痒み」を知らせます。そこで酵素を阻害すれば、これらの物質が作られなくなります。

 

例えば、コレステロールを下げる薬として有名なスタチンは、コレステロールを作る酵素の反応を阻害することにより、血液中のコレステロールの値を下げる作用をします。

 

ようするに、特定の酵素を阻害すると薬になります

 

酵素によって作りだされる物質が「コレステロールを増やすことに関与する物質」であれば、その酵素を阻害する薬がコレステロールを下げる薬となります。

 

上記のした@、A、Bの作用によって薬は効果を示します。薬が即効性を持ちまた、再現性がある理由でもあります。薬は数多くの研究から緻密に計算されて作られていることがわかります。またこのような作用を持つ薬を安定して出すことのできる知識や技術に驚きを隠せません。

 

 副作用のない薬はない
上記したように、薬は色々な作用をもたらせます。しかし、そのような作用が出るからには、必ず何かしらの副作用があります。これは、その薬の主作用を考えてみれば理解できます。

 

利尿剤を例に挙げます。腎機能が弱り、尿が出にくくなると、本来排出しなければならない毒素が体内に残り、体にとってはよくありません。その際に使う薬に利尿剤があります。この薬を飲むと、薬の作用で沢山の尿が出るようになります。

 

しかし、利尿剤の作用で強制的に出された尿の中には、本来体に必要な「ビタミン・ミネラル」も含まれています。尿が出るようになって喜んでいる方がいますが、同時にビタミン・ミネラルも体外にでることにより、脱水症状や熱中症になる可能性が高くなるという副作用があります。

 

 薬を処理する肝臓・腎臓への負担
薬を飲むと、当然ながら薬を解毒して体外に排出しなければなりません。その際に、一番に働く臓器は肝臓です。肝臓は運ばれてきた薬を分解・解毒してくれることにより、安全な物質へと変換してます。

 

しかし、多くの薬を飲むと、肝臓がその処理に追われて疲弊します。疲弊した肝臓は薬を分解・解毒する能力が低下します。安全な物質に変換できていない薬の残骸は、腎臓を弱らす原因になります。

 

そして、やがて腎臓は、分解・解毒できていない薬の残骸の受け取りを拒否します。そうなれば、行き場のない薬の残骸は、皮膚から排出され、蕁麻疹のような「薬疹」が出ます。

 

そのように、薬の処理に疲れるということも、薬の副作用の一つです。

 

 臓器が薬に頼るという副作用
西洋薬や漢方薬でも、また体に有効なサプリメントでも、短期の間に体に何らかの反応を及ぼす物質を、人は「効果があった」と評価します。この場合、そのような反応性の高い物質にほれ込み、長期間飲み続ける傾向があります。

 

短期間で改善傾向に持っていく物質は、弱っている臓器・器官を助けてくれます。しかし、その物質に頼り続けることで、体自身が頑張ることを放棄してしまうという副作用があります。

 

例えば、アトピー性皮膚炎で、痒みのある時には、ステロイド軟膏を使用する場合が多いです。ステロイドとは、副腎が造るホルモンです。そのホルモンに似た成分で作られたステロイド薬を使うことにより、痒みは一時的に抑えられます。しかし、副腎は自分がホルモンを造らなくとも、薬が代わりの作用をしてくれると感じ、副腎自身がホルモンを造らなくなります。

 

これも、大きな副作用の一つです。

 

このように、薬には多くの副作用があります。しかし、我々が生活していくうえで必ず病気になります。さまざまな病気をを克服するためには薬は必要です。しかし、薬には多くの副作用が伴います。

 

ここで一つ、考えて頂きたいことがあります。それは、「なぜ、そのような病気になるのか?」ということです。

 

私は、患者さんには常々このように説明しています。

 

「食事や運動など、健康に関する努力を継続して出来ない人は、薬を否定すべきではない。また、そのような人は、薬を自己判断で止めるべきではない」

 

それとは、逆に、「生活習慣の改善や、自分の弱い箇所を治すための努力を継続して行える人は、薬を減らすことは可能です」とも、お伝えしています。

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