副腎疲労症候群の対応:食事時間と食事内容

 ストレス時に副腎は多くの栄養素を必要とする
現代はストレス社会です。ストレスを脳が感じた際に、脳は副腎に対しストレス対応のホルモンを要求します。脳の命令を受けた副腎は、数十秒後には脳にホルモンを届けます。

 

副腎が脳からの命令を受けた際、細胞の新陳代謝は猛烈なスピードで促進されます。その理由は生命の危機に対応するためのエネルギーを素早く作るためです。

 

その際に必要な栄養素は通常使われる量の何倍にもなります。したがって、度重なるストレスが続くと体内にある栄養素を使い果たしてしまいます。

 

 「少食で内臓を休ませる」は副腎疲労症候群を患っている人には無理である
最近は食べ過ぎに警鐘を促すために、少食が良いと言われています。また、痩せ過ぎ体質の人も少食にすることで内臓を休ませた方が良いという理屈もあります。私はその意見に賛成です。

 

しかし例外があります。それは副腎疲労症候群を患っている人は、少食にすることで体調はさらに悪化する傾向が強いです。

 

なぜなら上述したように、ストレスに反応しそれを乗り切るために体内に貯蔵している栄養素を使い切るからです。したがって、副腎疲労症候群を患っている人は、栄養素が枯渇する前に良質な食料を補給する必要があります。

 

副腎疲労症候群を患っている人は多種のサプリメントが必要な場合があります。ここで間違えてほしくないことは、サプリメントは必要だが副腎疲労症候群の回復の基本は食料ということです。

 

 朝食を抜いてはいけない
副腎疲労症候群を患っている人は、副腎ホルモンの材料であるコレステロールが大量に必要です。そのコレステロールを合成する臓器が肝臓です。

 

人がストレスに晒された際に、肝臓は多くのコレステロールを合成し副腎ホルモンの材料を造ります。度重なるコレステロールの合成で肝機能が低下傾向になります。

 

そのことで胃の不調が表れ朝食が欲しくなくなります。

 

しかし副腎疲労症候群を患っている人は睡眠時にも低血糖症状を起こしていることが多く、睡眠時に失われた栄養素を補給する必要があります。

 

したがって、たとえ食欲がなくても朝食を抜くことはあってはならないことです。

 

 昼食は午前11時前が最良である
副腎疲労症候群を患っている人の特徴に急激なエネルギー枯渇症状があります。

 

午前の仕事中に「今日は調子が良いな」と思って仕事をしていると、11時を過ぎた頃から急激に疲労が襲ってくることがあります。

 

その状態で慌てて何かを口にしますが、口にした食物が消化・分解されエネルギーになるまでのタイムラグがあり、体内で栄養素が構築されるまで極度の疲労感に見舞われます。

 

ようするに、副腎疲労症候群を患っている人は体内に備蓄している栄養素が枯渇する前に補充していく必要があります。

 

したがって、私が患者さんにお勧めしている昼食時間は午前11時までに終えるようにお願いしています。

 

仕事の関係でその時間の昼食は難しいと訴える人がいます。その時に私は、「会社に対し自分の体の回復のためにはこの時間の昼食が必要である」と相談を持ちかけるようにお願いしています。

 

しかし、その希望が叶わない場合は、トイレにいく時間を11時前につくり、その時にアボガドやチーズ、蒸し鶏など食べやすい食材を用意しておき食べるように指導しています。

 

昼食が遅くなり極度の疲労に見舞われた際に、手っ取り早いエネルギー源の糖質を摂らないことです。したがって、午前11時前の昼食時間はとても重要です。

 

 昼寝は重要です
副腎疲労症候群を患っている人にとって、昼寝は最も重要です。昼寝ができないと夕方まで仕事をこなすことは難しくなります。

 

したがって、食後に友人や上司と話をしなければならない場面になっても、「医師から昼寝をするように言われているので」といってでもその場から去り、寝る努力をして下さい。

 

人付き合いは、症状が回復すればいくらでもできます。その間の辛抱と思い自ら行動してください。

 

 夕方の16時30分から17時30分が1日で最悪の時間帯である
副腎は早朝に多くのホルモンを合成します。私は「副腎は新聞屋さんより早起きなんですよ」と患者さんに説明します。当然ながら日中も必要に応じて働いていますが、副腎が1日で最も疲弊する時間があります。

 

その時間帯は午後の16時30分〜17時30分の間です

 

子育て中の主婦ならその時間に子供が下校してくる時間と重なり、些細な子供の行動に対し怒りが爆発します。仕事をしている人も効率が落ちイライラしてくる時間帯です。

 

したがって、それを回避するために16時頃に味噌汁や乳化剤のしようしていないチーズ、または豆腐やところてんなどを口にすることをお勧めします。

 

また、この時間帯でも血糖値を上昇させる食材は避けるようにとも指導しています。

 

 副腎疲労症候群は夕食後には元気がでる
夕食にタンパク質・脂肪・野菜の組み合わせでメニュー構成し食べ過ぎないようにして、お酒の飲める人は蒸留酒を少量なら飲むことも可です。

 

夕食に精製炭水化物の摂り過ぎを注意さえすれば副腎の機能は一旦回復し、夕食後は元気になります。

 

参考までに、そのような(糖質を減らした)食事をしても夕食後に元気がでてこない人は、副腎疲労症候群に加え甲状腺機能が低下している可能性があります。

 

 空腹で就寝してはいけない
早めの夕食を終え、「寝るまでは決して何も食べない」という健康法を実践している人がいます。過食で元気な人がその食事法をおこなうことに異論はありません。

 

しかし、副腎疲労症候群を患っている人は空腹で就寝してはいけません。

 

上述してきたように、副腎が疲労している時は栄養素を多く消費します。したがって、夕食から得た栄養素は就寝前に使われ減少することで、眠りにくくなります。

 

またなんとか眠り付けたとしても、通常よりエネルギー消費が早いため寝てている間にもエネルギーが枯渇してしまいます。

 

したがって、就寝前には軽い食事が必要になります。

 

食べる物は、スープ類や豆乳、またはプレーンヨーグルトのほか、スルメやナッツ類もお勧です。最近は大豆粉などを使った低糖質の食材も増えてきているので、そのような物を摂ることも良いです。

 

寝る前に決して食べてはいけない食材は煎餅やあられ類です。煎餅やあられは菓子類の中でも最も糖質が高いからです。

 

そのような高血糖の食材を食べると、睡眠中も低血糖を起こします。副腎疲労症候群を患っている人はただでさえコルチゾール濃度が低いことで起床しにくい所に低血糖が加わりさらに起きれなくなります。

 

一般的に良いとされている食事法はありますが、病気によってはその常識に反する食事法を行わねばならない場合いがあります。

 

副腎疲労症候群を患っている人の食事はまさに、一般的な食事法に反するものです。そのことを実践していく途中には、多くの反対意見を浴びせられます。

 

しかし、しっかりと勉強することと良い指導者に相談することで揺るがない信念が芽生えます。

 

その信念がないと副腎疲労症候群は簡単に回復することはありません。

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