銅について 「臨床栄養士のひとり言」より
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よろしくお願いします。
■故・佐藤章夫先生のブログ「臨床栄養士のひとりごと」は医療従事者のバイブルブログといえます。
生前、佐藤氏は「自分の知識はあの世にはもって行けないから、知識を全てオープンにして一人でも多くの人に役だててほしい」ということを口癖のように話していました。
しかし、問題もあります。佐藤氏の知識レベルと一般人とでは「レベル差」がありすぎて、理解するのに解説書が必要なことが多かったからです。
私もその一人で、佐藤氏のブログを理解できないまま読んでいたことが多くあります。しかし、その内容はまさに「国の財産」ともいえます。したがって、佐藤氏が残したブログを「少しでも分かりやすく解説していけたらなぁ」っと思います。
今日の気になる記事から 「銅というミネラルについて」
http://nutmed.exblog.jp/22452149/
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日本で陽の当らないミネラルの1つに銅があります。銅というミネラルは細胞の営みには非常に重要で、需要頻度もカルシウム、マグネシウムと変わらないミネラルですが、どういうわけか注目されない存在です。
しかし、現代人の慢性化した症状、生活習慣病の原因を見ていくと、意外にも(全く意外ではないのですが)銅の不足、欠乏、過剰と言う不均衡が背景になっていることは少なくなくありません。
一方で、慢性化した症状の背景に銅の不均衡を疑う医療専門家はほとんどいないと思います。
「川本談」確かに銅についての情報は少ないですね。医療従事者でも銅に注目している人は少ないのではないでしょうか?
銅は、細胞内でのエネルギー生産のために重要まなミネラルです。 また、神経伝導、結合組織、心臓血管系、免疫の機能作用に関与しています。
銅は女性ホルモンのエストロゲン代謝に密接に関連しており、女性の不妊治療、妊娠の維持のために必要なミネラルです。
銅は、神経伝達物質のエピネフリン、ノルエピネフリンおよびドーパミンの産生を刺激します。 また、モノアミン酸化酵素、セロトニンの生産に関わる補酵素でもあります。
「川本談」銅の作用ですが、上記のようにとても重要なことがわかりますね。これほど重要な銅について指導されていない日本の栄養学に疑問を持つ人もいることでしょう
銅の不足は甲状腺機能低下、酵母感染症、歯周病、虫歯、肌や髪の問題や女性を含む関節炎、疲労、副腎疲労、不眠、脊柱側弯症、骨粗しょう症、心臓病、癌、片頭痛、発作、カンジダ菌、真菌や細菌感染。子宮筋腫、子宮内膜症などの症状と密接な関係を持ちます。
「川本談」上記文章にある「酵母感染症」とはカンジダ症を指します。カンジダ属(以前はモニリア属と呼ばれていた)の酵母による皮膚感染症です。
銅と副腎、甲状腺、子宮疾患というホルモン系だけではなく、爪や側彎、女性特有の関節炎にまで影響しているのですね。
また、銅の不足や過剰に関連した症状には、うつ病、気分のむら、恐怖、不安、恐怖症、パニック発作、暴力、自閉症、統合失調症、および注意欠陥障害が報告されています。
川本談」さらに銅の不足・過剰は精神疾患にも大きな影響を及ぼすのですね
銅欠乏は動脈瘤、痛風、貧血や骨粗しょう症に関連しています。 興味深いことに、月経前のPMSの症状は、銅の不均衡の症状と同じです。
川本談」さらに、さらに銅の重要性を認識させられます。
こうして見ると、銅は、全年齢を通じて女性には不可欠なミネラルと言えます。生理だけでなく、骨の密度、心臓の働きにも関わるエストロゲンホルモンの生産、
近年、出産後の女性で報告が増えている「産後うつ」に関わるモノアミン酸化酵素には不可欠なミネラルであることを考えると、カルシウムやマグネシウムと同じ、またはそれ以上に女性には注目してもらいたいミネラルであると同時に、産婦人科医にも注目していただきたいミネラルです。
川本談」セロトニンやノルアドレナリンのような生体内にある活性アミンをモノアミンといいます。これらの物質はモノアミン酸化酵素により分解されます。
その酵素の働きを妨害する物質を「モノアミン酸化酵素阻害薬」といい、その作用で体内にセロトニンやノルアドレナリンが分解されるないことで体内にモノアミン類が蓄積されます。
その作用でセロトニンやノルアドレナリンが中枢神経を興奮させるので、モノアミン酸化酵素阻害薬は抗うつ薬として使用された経緯があります。
本来なら、仕事を終えたモノアミンはモノアミン酸化酵素によって分解されるべきなのですが、クスリによって仕事を終えたモノアミンの分解を阻害しても脳の働きが回復しないケースが多いのがわかる気がしますね。
では、また、佐藤ブログを不定期に掲載していきます。
0798-33-4557です。