糖質制限で亡なられた方の話について
西宮の川本治療所です。
最近、糖質制限を積極的に推奨し、実践していた編集長が心不全で亡くなられたことが話題になっています。
そのことについて、私の見解をまとめます。
まず、日本人の死亡原因はご存知のように、上からガン・心臓疾患・脳疾患です。
日本では糖質制限をしている人は少数です。つまり、一般的な食事をしている人が大勢、心臓疾患で命を落としています。そのことが話題にならないことに不思議さを感じます。
そのことはさておき、
糖質制限の数少ない欠点をまとめます
古代人食と言われている糖質制限食は理にかなっています。しかし、現代人と古代人の生活習慣は余りにも違いがありすぎます。
例えば古代人は、寒さや暑さに耐え一日中、体を動かし狩りに出たり、遊牧していました。
また、寝る際も寒さ・暑さにたえることでかなりのカロリーを消費したと推測されます。
一方、現代人が古代食(糖質制限)を実践するも、電車や車での移動が多く、また寝る際には暖房や冷房があることでカロリーの消費は少ない環境です。
つまり、糖質制限をしている人は、糖を摂取しないことが先行しカロリーは無視していることが問題になってきます。
なぜなら上述したように、摂取カロリーを代謝するほど現代人は体を動かしたり就寝時に寒さに耐えるなどの環境ではないからです。
もう1点は
世間一般に出回っている肉は家畜であることで、餌は配合肥料です。そのことで家畜の油は、野生の動物の油とは全く違う物質です。
その影響は肉に含まれる油だけではなく、牛乳から作られるバターやチーズにもおよびます。
また、そのことは魚でもいえます。魚の多くは養殖されていることで、天然魚の保有する良質の油とは別物です。
糖質制限をしている人は、必然的に肉や乳製品、または魚介類の摂取が増えます。そのことは糖質を摂取するよりはるかに健康的的です。
しかし、その肉や乳製品、または魚介類が保有する油の質が、野生種とは全く別物ということを理解せねばなりません。
人間は250万年前に誕生したと推測されています。ヨーロッパで農耕が始ったのが1万年前です。そのことから考えると、249万年間は、狩猟により動物や魚介類を摂取したと推測されます。
そのことから「現代人も古代人食(糖質制限食)でいいんだ」ということに関しては上述してきた事の理由があるので、全てが賛成とはいえません。
しかし、現代人の健康を害する食材は「糖質」であることは間違いないと私は思っています。
したがって、糖質制限食がの主張が全て正しいと思うのではなく、やはり食べ過ぎ・飲み過ぎはどんな食事でも体に負担を変えるということを考える必要があるのではないでしょうか。
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