子供に対して、向精神薬の処方が増えています
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さて、今日は気になる記事から
医療経済研究機構は、子供への向精神薬の処方について、はじめて全国調査をした。
18歳以下の患者のべ、23万人以上を分析。
年齢は0~5歳 6~12歳 13~18歳に分け、期間は3年ごとに区切って比較。
その結果、13~18歳の処方は、2002年~2004年と2008年~2010年の3年を比べると、
注意欠陥・多動性障害(ADHD)の治療薬が2、49倍 抗精神薬は1、43倍に増えていた。
6~12歳も同様の比較したところ、
注意欠陥・多動性障害(ADHD)の治療薬が1,84倍 向精神薬が1、58倍だった。
処方が増加した理由は、「子供も精神疾患を患うことが認識されてきたこと」また、「2007年に子供向けのADHDの治療薬の販売が開始されてことがある」と、解説しています。
今回の調査にあたった、奥村研究員は下記のことを危惧しています。
①国内で使用されている向精神薬は、大人でしか安全性や有効性確かめていない
②つまり、子どもでの安全性・有効性を確かめることなく処方されている
③子どもで治験が行われた薬は、ADHD薬の2つの薬しかない
奥村研究員は「医療現場で、子どもの精神疾患が、驚くほどのスピードで増加し、薬を必要とすることはわかった」
「しかし、子どもに対し、副作用や効果を確かめる治験をすすめ、薬を的確に使える環境を整える必要がある」と、
まとめています。
今回の記事で、まず、驚くのは、子ども対しても多くの向精神薬が処方されている点
もう1つは、その副作用・有効性を子ども対象に治験していないことがあります。
さらに、一番の問題は、精神疾患に対し、薬ありきの考えに傾いていることです。
つまり、子どもの精神疾患の背景をひも解いていないことがあります。
現在、私がみている子どもの患者さんも多くの薬が処方されています。
例えば、17歳の男子 起立性調整障害・副腎疲労症候群・不眠で来院のU君
U君の薬手帳です。
17歳にして、11種類の向精神薬を処方されています。
これだけ薬を服用しているのに、来院時の体調は最悪状態。学校にもいけず、朝は起きれず、夜は眠れないなど、日常生活もままならない状態でした。
秀才タイプのU君に、体の仕組みを聞いてもらい、小麦製品を減らす、皮膚刺激の重要性を知ってもらい、川本指圧法・自己指圧・お母さまにも協力して頂いての刺激法、その効果で、現在は外出できるようになってきています。
これから、どのようにしてこの大量の薬を減らしていくのか。ここが一番、難しいのです。(少しは減らしていってますが、、、)
なぜなら、薬という一種、麻薬のようなものを11種も服用することで、身体はそれらを頼りにしてしまっています。
医師と相談しながら、私のブレーンの臨床栄養士の先生と協議しながら、サプリメントやハーブのチョイスも慎重を期さねばなりません。
子どもの精神疾患の原因は多岐にわたりますが、
最近、急増している起立性調整障害などは、頑張っているのに、勉強やクラブの成績が伸びないことで、周囲と比較されたり、親の思いに応えれないことで、自分へのプレッシャーが強くなってくることで発症することがあります。
参考ブログ、起立性調整障害についてもご覧下さい。
川本療法では、難しい病気ほど、アナログ手法です。いわゆる、「手による刺激法」を重要視します。
そして、親と私、子どもさんと私、そして親子と私による問診はとても大切になってきます。
そして、何よりも、その症状が発症しているメカニズムを本人・親に理解してもらうことがさらに大切と思っています。
そのことで、子ども(患者)は「希望を持つことができ、前向きに努力し始めてくれます」
精神疾患の病気=向精神薬という、いわゆる常識を疑って、少しでも処方される薬の数が増えないように、思考を変え、努力することも大切ではないでしょうか。
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