中性脂肪から出る毒素が肝臓を疲弊させる

 食事は「バランスよく食べなさい」といわれているが、、、
健康のためにはバランスがとれた食事内容が望ましいといわれています。このバランスとは、タンパク質・脂質・炭水化物にビタミン・ミネラルを加えた栄養素をバランスよく食べるということです。

 

アメリカでは、全国民が1年間で60キロの小麦を食べているそうです。 この量は食パンに換算すると200斤分になり、それを 1日の摂取量に換算するとパンを半斤分食べている事になります。この統計は新生児から寝たきりの人まで、全国民を対象に算出しているので、本当はもっと多くの小麦を食べている事になります。

 

また、日本をみても、パンや麺類、または白米を中心とした食事構成であり、食事の70%以上を炭水化物が占めています。この内容で「バランスが良いといえるのか」と不思議に感じます。

 

 糖質が体内で余ると中性脂肪になる
世の中の多くの方が「お腹のぜい肉(内臓脂肪)を何とかしたい」と嘆いています。一般的にぜい肉の原因は、肉や油脂に原因はあると思われています。したがって、肉や油脂を減らし低カロリー食をしている人が多くいますが、お腹のぜい肉は減りません。

 

ここで糖質とお腹のぜい肉の関係についてまとめます。

 

 @糖質を食べると食後に 高血糖になり、大量のインスリンホルモンがすい臓から分泌される

 

 Aインスリンホルモンの作用は、血液中に余った糖質を細胞内に運ぶ

 

 B細胞が、糖質を必要ないと判断すると、糖質の受け入れを拒否する

 

 C細胞に受け取りを拒否された糖質は肝臓に運ばれる

 

 D肝臓は余った糖質を中性脂肪に変換し脂肪細胞に備蓄する

 

 Eさらに余った糖質は、中性脂肪として脂肪細胞に次々送り込まれる

 

上記したメカニズムで、中性脂肪が脂肪細胞に溜まり過ぎる。これがいわゆる、「内臓脂肪(ぜい肉)」の原因です。

 

ここで気付いて欲しいことは、ぜい肉が増えるメカニズムに、肉や油脂の影響は少ないということです。

 

 空腹時に糖質はたべるな!
食材から摂取した栄養素が、最も吸収されるのは空腹時です。そのことで、ラグビー選手は練習後の空腹時にタンパク質を摂取します。なぜなら、空腹時に摂取するタンパク質は筋肉に変換されやすいからです。

 

一方、力士の新弟子は、練習後にうどんとご飯を大量に摂ります。その理由は、空腹時に糖質を摂って内臓脂肪を増やすためです。

 

ようするに、空腹時に糖質を食べることは、内臓脂肪がさらに貯まりやすい環境を自らつくっていることになります。このことを何度も繰り返すと、皮下の脂肪細胞が満タンになり肝臓・腎臓・膵臓や腸にまで内臓脂肪が蓄積します。

 

人の体にとって、脂肪は「至宝(しほう)」、いわゆる宝物です。脂肪が不足すれば人の精妙なシステムは作動しません。しかし、その脂肪とは上質の脂肪であり、糖質の過剰摂取により余った脂肪は、体内で利用することができない質の悪い脂肪です。

 

 内臓脂肪は1年で腐る
体内に蓄積した質の悪い脂肪が、長期間体内にあることは人類の歴史をみてもなかったことです。なぜなら、先住民は狩猟が中心だったため糖質は木の実ぐらいでほとんど摂取していないからです。

 

さらに、先住民は暑さ寒さに耐え、狩りのために広範囲に動いていたことで、体内に蓄えた脂肪は余るどころか不足していたと推測されます。しかし現代人は、糖質を大量に摂る一方、暑さ寒さに耐えることはなく、移動も電車や車です。このことで質の悪い脂肪は余ります。

 

人は、余った脂肪を分解し排出しようとするシステムを持っています。なぜなら、体内に長期間、脂肪があると腐るからです。

 

体内で利用できない脂肪が腐りだすと、脂肪からガスが発生します。そのガスは血液中に入り全身に運ばれます。全身に毒ガスがまん延しないように肝臓はそのガスを解毒します。しかし、毎日作り出される毒ガスの処理に肝臓は追われ、やがて疲弊していきます。

 

 余った脂肪を分解すると炎症が起こる
人の健康維持システムの1つに、余った脂肪が腐る前にそれを分解・排出しようとする働きがあります。しかし、その質の悪い脂肪が分解される時に、副産物として「炎症」を引き起こす物質が放出されます。

 

その物質とはレプチンや異常なサイトカインです。それらが放出されると、体内のいたる所で原因不明の炎症が起きます

 

質の悪い内臓脂肪が分解される際に、レプチンヤサイトカインが放出されると、体内で炎症が発症することはお伝えしました。しかし、体内にはレプチンやサイトカインから身を守る物質が備わっています。その物質は「アディポネクチン」です。

 

質の悪い内臓脂肪が長期間体内にあると、大量の「炎症物質」を放出します。その状況が続くと、今度は炎症物質を抑えるアディポネクチンが減少し炎症物質の処理能力が低下します。

 

処理できなかった炎症物質は異物と認定され、白血球(マクロファージ)が炎症物質を攻撃します。しかし、白血球が炎症物質を攻撃する際に、正常細胞も同時に損傷します。

 

 質の悪い内臓脂肪はホルモンを撹乱(かくらん)させる
質の悪い内臓脂肪は毒ガスを出したり、炎症物質を出したりします。またその他にも質の悪い内臓脂肪は、甲状腺や卵巣のように活発にホルモンを造る「内分泌工場」に変化します。

 

そのことで、内分泌器官で造られている正常なホルモンと内臓脂肪が造るホルモンが合わさりホルモン異常が起こります。例えば、男性は相撲取りのように女性様乳房(男でもオッパイがふくらむ)が発症したり、女性では巨乳になりお尻が発達し過ぎたりします。

 

一般的にお腹のまわりのぜい肉が、毒ガスを出したり、炎症物質を出したり、さらに内分泌工場として素悪なホルモン類似物質も作っているとは想像もつきません。そのぜい肉が溜まる原因は肉や油脂ではなく、糖質であるということをご理解下さい。

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