関節炎は内臓疾患であることを理解する

 「師」から「家」へ
柔道整復師・鍼灸師・あん摩師・マッサージ師といったいわゆる「師」と呼ばれている我々が、政治家や茶道家、または建築家と同様に「治療家」と名乗れるようにするためにはどうしたら良いかを日々考えています。

 

そのためには、医師がおこなわない分野で自分たちの特異性を生かし、治療効果をあげることができれば患者さんから尊敬され、おのずと社会的地位が上がるのではないでしょうか。

 

 原因不明の関節炎の発症メカニズムを理解する
柔道整復師・鍼灸師・あん摩師・マッサージ師・カイロプラクターの所には「関節炎」の患者さんが多く来院します。その際、一般的な治療では関節の痛みを軽減させるための施術を行います。

 

しかし、原因が不明で関節炎を発症している場合、関節へのアプローチだけでは思うように症状は回復しません。なぜなら関節炎の発症原因には内臓機能の低下が関係しているからです

 

ここで内臓機能が低下したことで発症する関節炎をまとめます。

 

 @痛風による関節炎

 

 Aへバーデン結節や手の指のこわばりや腫れ

 

 B五十肩

 

 C五十股関節

 

 D打撲や捻挫ではない膝関節の腫れ

 

 E外反母趾

 

上記した症状は一見、外科分野とおもわれがちですが真の原因は内臓の機能低下にあります。

 

したがって、上記した関節炎の治療をする際に、きちんと内臓との関係を説明することで患者さんとの信頼関係が深まります。

 

 内臓の機能低下で関節炎を発症する理由
原因不明の関節炎を発症する年齢は40代以上が大半です。それではなぜ、40代を過ぎると関節炎を発症するのでしょうか? その理由は肝機能や女性ホルモンの低下に加え腎機能の低下が関係しているからです。

 

人は動いたり思考することで体内に多くの毒素は発生します。また、食事を摂り過ぎたりお酒を飲み過ぎたりすることでも多くの毒素が発生します。その他にも腸内細菌のバランスが崩れることで腸から毒素が発生し血液を汚します。

 

上記したように体内で発生する毒素は、体液を汚します。体液とは血液・リンパ液・細胞内液・細胞外液などですがその中に関節を潤わすための関節液も含まれます。

 

若い時は、体内で発生した毒素を浄化する仕組み(肝臓・腎臓との連携)が正常に働くことで毒素は速やかに解毒され体外に排出されます。

 

一方、40代は30代に比べ、肝臓・腎臓機能が「ガタッ」と低下する年齢なのです。しかし、本人はそのことには気が付かず、仕事やプライベートでも多忙なスケジュールを組み、それをこなしていきます。

 

つまり40代はまだ、自分自身では「無理がきく」と思っています。しかし、気持ちとは裏腹に、内臓機能(肝臓・腎臓)は低下しています。

 

ハードワークをこなすと体内では多くの毒素が発生します。その毒素を処理するシステムが低下していることで毒素を解毒できにくくなり多種の関節炎を発症します。

 

 内臓機能低下で発症する関節炎の治療法
関節炎の発症に関係する臓器は肝臓と腎臓です。肝臓は体内で発生する毒素の解毒を一手に引き受けています。また腎臓はPHの調節に重要な物質を生産したり、肝臓が解毒した物質を尿として排出したりします。

 

そのことから、肝臓・腎臓機能回復が原因不明の関節炎の治療には必須といえます。また、汚れた関節液(体液)を強制的に出しながら良質の水を摂取するこも併せておこなうことで回復スピードを高めることができます。

 

ここで内臓の機能低下による関節炎の治療法をまとめます。

 

 @肝臓・腎臓に分布している神経系を「手技や鍼」で刺激する

 

 A痛みが酷い時は、一時的に痛みどめを併用する

 

 B汚れた体液を体外に排出させる目的で「生薬」などを使う

 

 C「B」と、並行しながら良質の水を1日に2リットル摂取し体液を入れ替えていく

 

 D体液の循環を促す「手技や鍼」を併用する

 

上記したなかで「A」の痛みどめを使う理由は、脳は痛みのある箇所に細胞を修復する物質(アミノ酸・ヘモグロビン)を集め、患部を修復しようとします。しかし、患部に修復物質が集まり過ぎることで患部は腫れたり疼いたりします。

 

したがって、痛みどめを期限付きで服用する理由は、脳に痛みを知らせないことで細胞を修復する物質が集まり過ぎることを防ぐためです。そのことで患部の腫れや疼きは軽減します。その間に上記した治療を慣行します。

 

 女性ホルモンの低下が関節炎に関係する
原因不明で発症する関節炎の原因に肝臓・腎臓の機能低下があることはお伝えしました。ここではもう1つの原因である女性ホルモンと関節炎について述べていきます。

 

女性ホルモンの働きは多岐にわたりますが、あまり知られていない働きに「体内毒素の処理」があります。その作用は強烈で、女性ホルモンのバランスが整っていると女性は病気に罹りにくいです。

 

しかし、40〜50代になると女性ホルモンのバランスが崩れることで体内の毒素の処理能力は低下します。そのことで毒素が尿や汗から放出できないことで体液が汚れてきます。

 

体液が汚れると、関節に存在する関節液も汚れているということになります。通常関節液は関節を養う重要な働きがあります。しかし、汚れた関節液では関節を養うどころか、関節に炎症を起こさせる原因になります。

 

そのことを裏付けているのが、女性は男性に比べ原因不明の関節の病気を多く発症します。

 

 女性ホルモンのアンバランスを防ぐ方法
女性の健康を妨げている最大の理由は「糖質の過剰摂取」です。治療家が女性患者を治せない理由の1つに、炭水化物を含む糖質の制限を徹底できないことがあります。

 

治療家がこん身の力で治療しようとも、糖質制限をしない女性の症状を改善させるのは難しいです。それほど炭水化物(特に小麦加工食品)を含む糖質は身体にとって害でしかありません。

 

ここで、女性ホルモンのアンバランスを調整する方法をまとめます。

 

 ・太っている女性への提案:

 

 @小麦加工食品を極力減らし、さらにチーズやヨーグルトなどの加工乳製品の摂取を控える

 

 A食べ過ぎない。空腹時は粉寒天に少量のオリゴ糖を入れ寒天を作り置きしておき食べる

 

 B唐揚げやフライ物を避け、焼く・煮る・蒸すの調理法で調理したタンパク質を食べる

 

 C必須脂肪酸(良質の油)は積極的に摂る

 

 D果物は食後のお口直し程度の量にする

 

 痩せている人への提案:

 

 @小麦加工食品を極力減らす

 

 A良質のタンパク質・脂質を積極的に摂る

 

 B空腹時は低糖質の食材を数回に分けて摂る

 

 C寝る前も低糖質の物を摂ってから寝る

 

 D鶏がらスープを作り積極的に摂る

 

 E果物は食後のお口直し程度の量にする

 

上記した太っている・痩せている人の提案以外で、共通して言えることは「上質のミネラル・ビタミン」を積極的に摂るということです。

 

上述してきたのはホルモンを整える手法のほんの一部ですが、上述してきた理論や上記のような栄養学は病院では指導しません。だからこそ我々にチャンスがあります。

 

医師は発症した症状を手術や薬で治す手法をとります。しかし医師は、「その症状がなぜ発症したのか」の原因を追及することは少ないです。

 

そこで我々は、医師がおこなわない方法(栄養学や施術)を駆使し、患者さんを一人でも助けていくことで社会的地位が上がるのではないでしょうか。

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